テレビ番組の視聴者提供映像を支える、JX通信社が約5億円を調達

JX通信社は7月11日、約5億円の資金調達を発表した。グローバル・ブレイン(グローバル・ブレイン7号投資事業有限責任組合)、SBIインベストメント(SBI AI & Blockchain投資事業有限責任組合)を引き受け先とする第三者割当増資で、累計調達額は計約14億円。

今回調達した資金は、リスク情報SaaS「FASTALERT」を軸としたサービスの強化、「記者のいない通信社」としての新しい報道プラットフォームの確立に使うとのこと。また今回の第三者割当増資に伴い、グローバル・ブレインで代表取締役社長を務める百合本安彦氏が社外取締役に就任する。株主にはグローバル・ブレインのほか、共同通信グループ、QUICK、サイバーエージェント・キャピタル、SBIインベストメント、ベクトル、テレビ朝日ホールディングス、三菱UFJキャピタル、フジ・スタートアップ・ベンチャーズなどが名を連ねる。

FASTALERTは、SNSから災害、事故、事件などのリスク情報を収集して配信するシステム。最近では事故や災害の際に視聴者から提供される写真や映像が増えたが、実はこれらを数あるネットコンテンツの中から抽出できるのがFASTALERTの特徴だ。テレビ局は同システムを使うことで短時間で著作権者に使用許諾について連絡できるようになる。現在、NHKとすべての民放キー局に導入されているほか、地方テレビ局、新聞社、警察、消防、自治体などでの採用実績もある。

そのほか同社では、報道価値をAIが判定するニュース速報アプリ「NewsDigest」、自動電話世論調査サービス「JX通信社 情勢調査」などのサービスも提供している。

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TechCrunch Japan

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