ディープラーニングエンジンをUSBチップ化してエッジコンピューティングをサポートするMovidius、Intelに買われてから快調

MovidiusとIntelが79ドルの小さなUSBスティックに、ディープラーニングを収めた。これでハードウェアのAI化が、超簡単になる。

昨年の4月にMovidiusは、このデバイスの最初の試作機を披露した。当時の名前はFathom Neural Compute Stickだったが、結局発売まではこぎつけず、同社はその後、Intelに買収されることに忙殺された。

Movidiusの長年の目標は、このような画像を扱うディープラーニングを、同社のビジュアルプロセシングユニット(VPU) Myriad 2を使ってクラウドからエッジへ移すことだった。そのチップは、セキュリティカメラやドローン、ARヘッドセットなど、至るところで使われ、まわりのいろんなものを認識していた。

今回Movidius Neural Computer Stickと名前を改めた製品は、同社のそんなVPUをUSB 3.0のスティックに放り込んで、デベロッパーや研究者たちが、プロトタイピングやヴァリデーション、推論などのアプリケーションをオフラインでデプロイできるようにする。クラウド依存に比べると、レイテンシも電力消費も一挙に激減する。

これをRaspberry Piのような定置型(notモバイル)のコンピューターに接続すると、そのデバイスがプル&プレイのインテリジェンスを持つ。実はこのニュースは、Intelが自社のコンピュートモジュールEdison, Joule, Galileoから手を引いたと報じられてからちょうど1か月後に出てきたのだ。

買収されたことによってMovidiusの自由度が増し、ひとつのデバイスに複数のスティックをプラグインして強力なディープラーニング能力を持たせる、なんてこともできるようになった。製造環境も断然良くなったため、お値段もかつての99ドルから79ドルに下げることができた。量産も、完全にOKだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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