トランプに感化され、表面上は米国南部の国境に壁を建設するために使われるとして2000万ドルを集めたGoFundMeでのキャンペーンは全額返金されることになった。Brian Kolfageという怪しげな事業実績を持つ退役軍人によって展開されたこのプロジェクトは、壁を建設するために“シンプルかつ率直”なプランとうたい、実務のことなど全て無視していた。それでも、プロジェクトはこの記事を執筆している時点で33万7559人の関心を引いている。
おそらく出資者が一番驚いただろうが、連邦政府が寄付を実際に受け取るためのメカニズムがないことから、“すぐに寄付は受け取られないだろう”とKolfageが認識したことで、キャンペーンは現実問題に直面した。キャンペーンのページで、Kolfageは政府が寄付を受け取れるようになるまで、あるいは全ての出資者が徐々にプロジェクトを忘れてしまうまで、寄付を預かる非営利の“We Build The Wall, Inc(我々は壁をつくる会社)”を立ち上げるという、新たな計画を明らかにしている。
当初、出資者にはこのプロジェクトがゴールに届かなかった場合は出資金は返金される、と説明されていた。12月22日、プロジェクトの文言が変更され、返金の部分が削除された。これにより、このプロジェクトはGoFundMeのポリシーに反することになった。
Kolfageは、戦争の民営委託を熱望する人、教育長官の弟Erik Prince、そして先の選挙で負けた、倫理的に疑問符の付く前カンザス州務長官Kris Kobachがメンバーの顧問会議を立ち上げた、と主張している。
Kolfageが新会社にいるかもしれない間に、GoFundMeはKolfageがキャンペーンの約款を変更する前に集めた2000万ドル全ての返金作業を自動的に行うだろう。出資金をKolfageに渡るようにしたい人は明確にそう選択する必要がある。
「もし出資者が返金を望まず、新しい組織に移されることを希望するなら、彼らは寄付先を新団体に変えることを自ら選択しなければならない」とGoFundMeはThe Hillに述べている。「もし彼らがそうしたステップを取らなければ、自動的に全額返金を受けることになる」。
イメージクレジット: MANDEL NGAN/AFP/Getty Images / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)