ドッグフードのスタートアップSundaysは乾燥粒形に代わる新しいフードを発売

ドッグフードのスタートアップであるSundays(サンディーズ)の共同創設者でCEOのMichael Waxman(マイケル・ワックスマン)氏は、犬の飼い主たちが愛するペットに与えるフードには十分な選択肢があると承知していたものの、それでも何か新しいフードを提供する余地はあると考えていた。

「言うなれば『水はいたるところにあるが、水飲み場がない』みたいな現象です」とワックスマン氏。「3000を超える種類のドッグフードがありますが、実際に、頭を使わなくてもわかる、際立った正解が存在しないと感じていました」。

Sundaysは、その最初の製品を2月にソフトローンチ(限定的試験販売)した。現在はおよそ1000人の優良顧客がいる。今では販売地域を広げ、Red Sea Ventures、Box Group、Great Oaks Ventures、Matt Salzberg、Zach Klein、その他の投資家から227万ドル(約2億4000万円)を調達したことも発表した。

ワックスマン氏は、以前にデートアプリGrouper(グルーパー)(未訳記事)などを立ち上げている。彼の妻で共同創設者のTory Waxman(トリー・ワックスマン)氏は獣医師だ(Sundaysでは最高獣医学責任者を務めている)。数年前、夫婦が買っていた犬の1頭がお腹の具合を悪くしたのをきっかけに「最高のドッグフードを探し出そうと、この道に飛び込みました」と彼は話している。

この市場は大きく2つのカテゴリーに別れているとワックスマン氏は言う。ひとつは、比較的安価で手に入りやすいが、あまり健康的でないキブル(粒)タイプ。もうひとつは冷蔵フードだ。Farmer’s Dog(ファーマーズ・ドッグ)のように直販されるもの(未訳記事)もあり、健康的だが価格は高く、準備に手間がかかる。

「あり得ないほど不便なのです」とワックスマン氏は訴える。「私たちなんかよりも、ずっと犬に入れ込んでいる人は、敢えて探すまでもなく大勢います。犬のためなら何でもできる。ただし、毎日1時間かけてフードを用意することを除いてね」。

画像クレジット:Sundays

そこで彼は、Sundaysを「キブルと冷蔵の中間の、新しい第3のカテゴリーのドッグフード」と銘打っている。人間が食べてもよいとされる、新鮮な肉、内臓、骨を90%使用し、特殊な空気乾燥工程で加工している。

キブルに頼っている飼い主にとって、同社が提供するフードは「非常に高品質で味もよく、それでいてこれまでの手軽さは変わりません」という。現在、冷蔵フードに大金を費やしている飼い主には、「品質と味を犠牲にすることなく、あらゆる点で信じられないほど楽になります」と彼は確約している。

早くからの利用客の数人は、このフードはビーフジャーキーとよく似ていると同社のレビュー欄に書いている。味のテストを実施したところ、Sundaysのフードを選んだ犬と高キブルを選んだ犬の比率は40対0だったとワックスマン氏は言う。

このフードは、単品購入とサブスクリプションの両方が選べる。40オンス(約1kg)入りのボックスは、現在1箱75ドル(約8000円)。サブスクリプションでは、同じボックスが59ドル(約6300円)で買える。

ここまで来るのは楽ではなかったと、ワックスマン氏は語る。フードの新しい加工方法については「そのためのサプライチェーンが確立されていなかった」。結局、Sandaysは「米国農務省が監督するアメリカ国内のジャーキー調理施設でこの新しいフォームファクターを作ることにした」とのことだ。

「思っていたよりずっと長い時間がかかりました」と彼は振り返る。「しかし、一時的な頭痛は、最高に喜ばしい長期的な強みを生みます。いずれそれが、同程度に高品質で特徴的な製品を提供しようと目論む競合相手を寄せ付けない、深い深い濠になるのです」

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画像クレジット:Sundays

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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