ドラック・アンド・ドロップでデータベースとのコネクションを確立できるSnapLogicが新たに4000万ドルを調達

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SnapLogicは企業が抱える難題を解決するスタートアップである。同社が展開するのは、レガシーデータをクラウドや自社内のデータベースと結合するサービスだ。3750万ドルを調達した前回のラウンドから約1年が経過した今日(現地時間7日)、SnapLogicは新しく4000万ドルを調達したことを発表した。

このラウンドでリード投資家を務めたのはヨーロッパのVitruvian Partnersで、この他にも既存投資家のAndreessen Horowitz、Capital One、Ingnition Partners、NextEquity Partners、Triangle Peakなども本ラウンドに参加している。今回のラウンドを合わせると、SnapLogicの合計調達金額は1億3630万ドルとなる。

私たちがSnapLogicを最後に取材した昨年以降、同社は好調に成長を続けているようだ。彼らは新たに300社を顧客として獲得し、現在の顧客数の合計は700社となる。SnapLogicの顧客リストには、同社に出資するCapital Oneを初め、Del Monte、Kraft、Verizon(TechCrunchの親会社)、Adobe、そしてElon MuskのSolar Cityなど、各業界のビッグネームが名を連ねている。

CEOのGuarav Dhillonは、今回調達した資金をグローバルな事業拡大のために利用すると話している ― そして、今回の調達は賢い判断だったと彼は語る。「複雑なタームで巨額の資金調達をするのではなく、明快なタームで連続してアップラウンドを達成するというのが私たちのアプローチです。私たちはたった1350万ドルの資金でInformaticaを創りあげました。ですから、必要な時に必要な分だけ資金調達をするのが私のやり方なのです」と彼は説明する。

Vitrubianがリード投資家を務めた本ラウンドについて彼は、ヨーロッパ進出のための基盤を構築することに加え、過去のラウンドから参加する米国の投資家とのつながりを強化する狙いがあったと説明する。「私たちはすでに一流の米国投資家から出資を受けています(A16Z、Floodgate、Ignition、Microsoft、NextEquity、SilverLake、Triangle Peakなど)。Vitruvianは先見の明をもつ投資家であり、私たちのグローバル展開の手助けとなると判断しました」と彼は話す。

SnapLogicが提供するのは、様々なデータソース向けにあらかじめ設計されたデータベースコネクションの「Snap」だ。SAP、Twitter、Workday、Salesforceなどの様々なデータソースだけでなく、各種の通信プロトコルにまで対応した何百ものSnapがすでに提供されている。

SnapLogicのクラウドサービスは3つのインターフェイスで構成されている。それらのインターフェイスはそれぞれ、「デザイナー」、「マネージャー」、そしてSnapをモニタリングする「ダッシュボード」と呼ばれる。同サービスではデータベースとのコネクションを確立するためにコードを書く必要はなく、必要なSnapを「デザイナー」上にドラッグ・アンド・ドロップするだけでいい。

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画像提供:SnapLogic

企業が複数のシステムを導入している場合、これらのシステム間でデータのやり取りをするのは非常に大変な作業だ。そして、それこそがSnapLogicが解決しようとしている難題なのだ。このサービスは明らかに投資家の興味を惹きつけ、同社は昨年だけで7700万ドルの資金調達を完了している。

SnapLogicのように急成長中の企業は、投下された資金を利用して新しい人材を獲得していく必要がある。同社は今後、セールス部門、マーケティング部門、カスタマーサービス部門の人員強化を進め、グローバルな事業拡大のための準備を整えていく構えだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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TechCrunch Japan

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