Skycatchは米国時間3月25日、ADB VenturesとWaymakerが主導する2500万ドル(約27億3000万円)の資金調達を発表した。2013年に設立されたベイエリアを拠点とする同社は、主に建設現場や採鉱作業向けにセンチメートル級精度の3Dスキャンサービスを提供している。
創業者兼CEOのChristian Sanz(クリスチャン・サンズ)氏によると、このサービスはすでに世界中のさまざまな場所で展開されており、その数は1万箇所を超えているという。そのリストはチリ、コロンビア、ペルー、ブラジル、オーストラリア、カナダ、米国、日本など多岐にわたる。Skycatchは特に、移動が制限されている地点との連携を模索しているとのことだ。
「センチメートル単位の高精度データを生成するプロセスは非常に困難なことです。市場では一般的にレーザースキャンが利用されます」とサンズ氏は語る。「一般的に、ドローンはそのままではそれを実現できません。Skycatchの真の価値はインターネットに接続できないエッジ環境での運用だと考えています。当初はそこに最も需要があると考えていました。辺境で活動する鉱山会社がその例です」。
Skycatchの技術は、DJI社製を含む既製のドローンに対応。3DマッピングソフトウェアとEdge 1と呼ばれるエッジプロセッサを搭載した基地局を提供する。また同社は市販のLiDAR(ライダー)企業と協力し、採掘現場の地下といったより困難な環境でのデータ収集をサポートしている。
アジア開発銀行(ADB)のDaniel Hersson(ダニエル・ハーソン)氏はTechCrunchに対する声明の中で「ADBは炭素排出量の削減、安全性および運用効率の向上につながるインフラプロジェクトにおいて、その技術を可能にする触媒的役割を果たすことを目指しています」と述べている。「高精度の3Dドローンデータを取り込み、処理し、分析するエンタープライズグレードのSkycatchの技術は、このミッションを達成するための重要な役割を担っています」。
この度の資金調達は、50人の従業員を擁する同社の営業およびマーケティングチームの拡大に充てられるが、これらのチームが同社の従業員に占める割合はかなり低い。
カテゴリー:ドローン
タグ:Skycatch、資金調達
画像クレジット:Skycatch
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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter)