ニューヨークで休止していた電動スクーターシェアがヘルメット着用自撮り機能を搭載して営業再開

電動スクーターシェアリングのスタートアップであるRevelは、ニューヨーク市で死亡事故が相次いで1カ月前にサービスを休止していたが、営業を再開した。ニューヨーク市でよく見かけたRevelの青いスクーターは、安全性を向上し市当局を納得させる手続きや機能が追加されて戻ってきた。

Revelは2020年7月28日にニューヨーク市でのサービスを自主的に休止した。ニューヨーク市に再開の計画が認められ、4つの区(ブルックリン、ブロンクス、マンハッタン、クイーンズ)で3000台のスクーターのサービスを再開した。2018年3月にFrank Reig(フランク・レッチ)氏とPaul Suhey(ポール・スヒー)氏が創業したRevelは、安全性向上のためにアプリを幅広く活用している。トレーニングビデオとテスト、ユーザーがヘルメットを着用していることを証明するヘルメット着用自撮り写真機能、コミュミニティ報告ツールといった機能がアプリに含まれている。

RevelはThe Behavioral Insights Teamという企業の行動科学の専門家の協力を受け、安全対策とコンプライアンスに関する知識を実例とともに身につける安全トレーニングをアプリ内に作成して、ユーザーに必ず受けてもらうことにした。Revelはこれから、長期のユーザーも含めた全ユーザーに対して、最初にスクーターを利用する前に21問からなる安全トレーニングのテストを受け、説明ビデオを見ることを求める。トレーニングでは交通規則、乗る前の正しい手順のほか、禁止事項や規則に違反した場合の対処を取り上げている。

Revelはこのトレーニング機能を、ニューヨーク市以外でサービスを提供しているオースティン、オークランド、ワシントンDCにも拡張する。これらのマーケットで利用しているユーザーは、9月1日までにトレーニングを完了する必要がある。マイアミのユーザーも、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大による制限が解除され同社のサービスが再開したら、トレーニングを受けなくてはならない。

2019年秋にシリーズAで2760万ドル(約29億3000万円)を調達した(未訳記事)と発表したRevelは、ヘルメット着用自撮り写真の機能も追加した。ユーザーはレンタル前にこの機能を使わなくてはならない。同乗者がいる場合は、その人も自撮り写真の撮影を求められる。ヘルメットケースはユーザーが「利用を始める」を選択した時にロック解除されるが、自撮り写真が送信されるまではスクーターの電源が入らない。

Revelはニューヨークにいる人が同社のアカウントを持っているかどうかにかかわらず利用できる機能も公開する。8月27日から、誰でもRevelアプリを開いて市内で不適切な行動をしていたユーザーを報告できるようにすると同社は述べた。同社によれば、60日間は営業時間を短縮し、深夜0時から午前5時は営業しない。また利用を一時停止するポリシーを強化し、アカウントを持っている人なら誰でもアプリやウェブサイトで予約できる無料のレッスンも追加した。

画像クレジット:Revel

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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