ニールセンがデジタルメディアの視聴率計測方法をデータ指向で改良

視聴率を測定する企業であるNielsen(ニールセン)が今日(米国時間7/21)、同社のデジタルプロダクトが使っている方法を変えることを計画している、と発表した。それらのプロダクトは、Digital Content Ratings、Total Content Ratings、Digital in TV Ratings、Digital Ad Ratings、そしてTotal Ad Ratingsなどだ。

同社の計画では、新しい方法の展開は2021年の段階で開始する。詳細の発表はないが、目標は規制やプラットホームの変化、そしてユーザーのプライバシーやデータの収集をめぐる変化に対応することだ。変化の例は、たとえばサードパーティのクッキーをブロックするブラウザーが増えていることなどだ。

COOのKarthik Rao氏が、次のように語った: 「今後は、いや今でさえも、データの入手がますます難しくなる。人材とスキルと技術が必要だし、適正なクラウドパートナーと提携しなければならない」。

Rao氏によると、Nielsenがユニークなのは、このような新しい、プライバシーを重視する世界に元々適合していることだ。その理由の一部は、同社がデータを消費者パネルから集めるという歴史的なルーツにある。これは、彼に言わせると「プライバシーをもっとも遵守する方法」であり、また、視聴者と消費者の行動の「もっとも確かな理解」が得られるという。

彼曰く、「メディアのビヘイビアの理解能力でも、うちの右に出るものはない」そうだ。

Rao氏によると、Nielsenの新しい方法はデータの可搬性とデータモデル、および視聴者の重複防止に力を入れる。複数のプラットホーム上に同じ人がいるとき、それを誤って複数の視聴者と数えてはいけない。

氏は曰く、「この業界では重複を防ぐことがきわめて重要だ。われわれは、朝起きたら真っ先にそのことを考える。いわば、業界のモットーだ。昔から存在しているが、現在の進化の時代においても実に重要であり、未来においてもだ」。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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