ノーコード、これまでコーディングスキルを必要としていたタスクを実行するためのソフトウェアは、その基本的な前提が約束されていたにもかかわらず、長年にわたって完全に実現されていないが、ますますホットな分野となっている。それと関連しているのが、Airtableのような企業だ。Softrは、リレーショナルデータベースの構築とそれらへの質問を、スプレッドシートを作成するときのように簡単なものにしようとしている。ベルリンのスタートアップSoftrが、ノーコードのコンセプトをさらに推し進めて、コードを書く必要なくAirtable上にウェブサイトを容易に構築できるようにしたい、と考えている。
最近Product Huntでソフトローンチしたこの若い企業は、米国時間1月20日、220万ドル(約2億3000万円)のシード資金調達を公表した。Softrはそれまでは、2人の米国人創業者であるCEOのMariam Hakobyan(マリアム・ハコビアン)氏とCTOのArtur Mkrtchyan(アルトゥール・ムクルチャン)氏の自己資金だけで運営されていた。シードラウンドをリードしたのはAtlantic Labsで、これにTiny.VCのPhilipp Moehring(フィリップ・メーリング)氏と、GitHubやSumUp、Zeitgold、EyeEm、Rowsなどの創業者たちが参加した。
2019年にスタートしたSoftrは、誰もがAirtableに収めたデータをベースにウェブサイトやウェブアプリケーションを作ることができるノーコードプラットフォームを開発した。データベースを扱うときの退屈な単純労働をAirtableに任せることを狙っており、Softrはかなり柔軟性はあるがテンプレートを提供する。
Softrのハコビアン氏の説明によると、マーケティングやeコマース、求職・求人、マーケットプレイスなど一般的なウェブサイトやウェブアプリケーションのためのテンプレートがあり、それらを利用するとユーザー認証や、鍵つきのコンテンツ、決済、賛成投票(upvote)、コメントなどの機能があるアプリケーションを作成できる。
「Softrは学習曲線のないツールなので、技術の知識や経験がなくても利用できます。技術的な部分はすべて抽象化し、ユーザーが技術よりもプロダクトの構築とコンテンツに集中できるようにしています。Softrは、Airtableをデータベースとして使うため、簡単にリレーショナルデータベースの作成と共有することができます。SQLやスクリプティングを勉強しなくて大丈夫です。Airtableは、ここ数年盛り上がっており、個人だけでなくFortune 500社も利用しています」と彼女は説明する。
ハコビアン氏によると、Softrのポイントは「組み立て済みのビルディングブロック」(リスト、ユーザーアカウント、支払いなど)のコンセプトとビジネスロジックを使って、ウェブサイト作成者の代わりに面倒な作業のほとんどを処理するところだ。「ブロックとテンプレートを使えば、作業の70%すでに終わっています」と彼女は説明する。
しかもSoftrは、StripeやPayPal、Mailchimp、Zapier、Integromat、Hotjar、Google Analytics、HubSpot、Driftといった人気サービスに接続できる。
Softrは現在、数千社の製造業企業やスタートアップが利用している。顧客がSoftrで作成したアプリケーションの例として、会員制の外国語学習、ベビーシッターを予約できるマーケットプレイスプレース、認証が必要な(最初にユーザー登録を要する)コンテンツコミュニティ、オンラインの学習コースなどがある。
シード資金を獲得したSoftrは、中小企業の非技術部門に顧客基盤を拡大し、従業員名簿、製品在庫、不動産リストなどの社内ツールの構築を支援し、手作業のプロセスを自動化する計画だ。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Softr、Airtable、ノーコード、資金調達
画像クレジット:Softr
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)