宇宙防衛産業大手のNorthrop Grumman(ノースロップ・グラマン)が新しい衛星テクノロジーを開発した。同社のミッション延長のための衛星、MEV-2をインテルサットのIS-10-02衛星にドッキングさせ、同衛星の寿命を5年延長することに成功した。これによりオービタルサービスと呼ばれる衛星サービス業務がビジネスとして極めて大きな可能性を持つことを証明した。
2020年8月に打ち上げられたMEV-2はインテルサットの通信衛星の軌道に同期した。インテルサット衛星は打ち上げ後18年で当初の運用予定期間をすでに5年も超過しており、まもなく退役が予定されていた。しかしOSAM(軌道上サービス・組立・製造)ビジネスが指すのは、まさにこのような状況で衛星を再生することだった。成功すれば運用者には数百万ドル(数億円)の効果がある。
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米国時間4月13日の軌道上作業でMEV-2衛星はIS-10-02に慎重に接近、ドッキングに成功した。MEV-2はそれ自身が燃料をフルに搭載した新しいエンジンとなり、インテルサット衛星の寿命を5年間延長した。ノースロップ・グラマンの広報担当者は「MEV-2は、10-02衛星の新しい動力原と考えてください」と語った。同社のプレスリリースによればドッキングの仕組みは次のようなものだ。
MEV-2のドッキングシステムはインテルサット衛星の後端にある位置制御用液体アポジモーターの噴射ノゾルに挿入するプローブを備えています。軌道上にある衛星の8割近くがこうしたノズルを備えているのでMEVは多様な衛星にサービスを提供することができます。液体アポジモーターの噴射ノズルはドッキングシステムのプローブを捕獲するための誘導コーンの役割を果たします。ドッキングプローブはモーター内部に入ったところで拡張されてカスタマー衛星を捕獲します。続いてプローブは3本の支柱を備えたドッキングリングによって両衛星を確実に結合します。
MEV-2に先行するMEV-1は2020年インテルサットのIS-901衛星とドッキングし軌道変更に成功している。
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しかし、その場合、衛星は活動を停止しており、復帰に適した軌道に軌道に入っていなかった。そのためMEV-1には、ミッションの最初の部分でのアプローチに少しだけ余裕があった。
MEV-2の場合、IS-10-02衛星は通常の軌道上で運用されていたため、サービスを提供する宇宙船は対象となる衛星の運用を妨げないようにアプローチを調整する必要があった。もちろん、稼働中の衛星にサービスを提供できるようになることは、死んだ衛星にしか対応できない状況から大きなステップアップになる。
そして当然のことながら、目標は、数年も衛星にしがみつくことなく別の衛星をドッキングして燃料を補給できる宇宙船を作ること、そして故障した部品を修理して、99%機能する衛星を燃え尽きることなく軌道上に留めておくことだ。Orbit Fabのような新興企業は、これを実現するために必要な部品やポートの製造と標準化を目指しており、Northrop Grummanは2024年に打ち上げ予定の次のトリックでロボットによるサービスミッションを計画している。
カテゴリー:宇宙
タグ:Northrop Grumman、人工衛星
画像クレジット:Northrop Grumman
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(文:Devin Coldewey、翻訳:滑川海彦@Facebook)