フィットネスサブスクリプションサービスのClassPass(クラスパス)は、ニューヨークを拠点とする創業7年目のスタートアップだ。新しい資金調達ラウンドでは2億8500万ドル(約310億円)を調達する予定で、企業価値評価は10億ドル(約1100億円)以上になる見込みだ。
Reutersが、分析会社のLagniappe Labs(ラニャップラボ)から入手した有価証券に関する届け出によると、同社はシリーズEで2270万株の新株を発行する予定だ。
TechCrunchは詳細について同社に問い合わせている。
情報筋によると、ClassPassは少なくとも初秋から資金調達モードに入っていた。
Reutersによると、同社はさまざまなフィットネススタジオのクラスを予約するツールの提供から始まり、最近では企業の従業員福利厚生メニューの1つとして売り込んでいる。
Reutersが引用したPrime Unicorn Indexによると、現在のバリュエーションは5億3640万ドル(約590億円)だ。既存投資家には、シンガポールの政府系ファンドであるTemasek(テマセク)のほか、Alphabet(アルファベット)、General Catalyst(ジェネラルカタリスト)、Thrive Capital(スライブキャピタル)、Acequia Capital(アセキアキャピタル)が名を連ねる。
Crunchbaseによると、同社はこれまで投資家から約2億4000万ドル(約260億円)を調達。直近では8500万ドル(約93億円)のシリーズDラウンドを2018年7月にクローズした。
ClassPassは、現在会長を務めるPayal Kadakia(パヤル・カダキア)氏が創業した。同氏は2017年に、同社の前会長兼協力者であり、現在もCEOを務めるFritz Lanman(フリッツ・ランマン)氏に同職を引き継いだ。
ランマン氏は、今年初めに行われた『Fortune』からのインタビューで、同社がこれまでに数々の浮き沈みに耐えてきたことを認めた。当初はニューヨークで月額99ドル(約1万1000円)で無制限でフィットネスクラスが受けられる仕組みを提供していたが、価格引き上げを余儀なくされた。最近ではスタジオごとの申し込み状況とクラスの空き状況に基づいて価格が変動する仕組みを導入した。現在は、ユーザーが月額9〜199ドル(約1000〜2万2000円)払うと、クラスで使えるクレジットが付与される。
法人会員に関しては、現在、通常のクラスや従業員向けにカスタマイズされたプログラムだけでなく、ストリーミングでワークアウトのための音声と映像提供も行っている。ストリーミングのために同社が投資した放送スタジオで、トレーニングのためのオンデマンドビデオ集も開発した。TechCrunchは、2018年にその開発風景を紹介している。
画像クレジット:Thomas Barwick / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)