フィンテック企業のBuxが「ソーシャル」な暗号通貨投資プラットフォームBlockportを買収

アムステルダムに拠点を置き、投資をもっと身近にしたいと考えるフィンテック企業であるBux(バックス)は、ヨーロッパの「ソーシャル」な暗号通貨投資プラットフォームBlockport(ブロックポート)を買収した。

取り引きの内容は公開されていないが、Buxによれば、これにより独自ブランドの暗号通貨投資アプリ提供への道筋が固まったいう。BUXCrypto(バックス・クリプト)と名付けられたそのアプリは、Buxが事業展開している9つの国で、今年の第1四半期に運用が開始される。

さらに、Blockportの創設者と中核チームがBuxに合流し、Buxの暗号通貨が販売された際には「所有権が与えられる」と聞かされた。BUX Cryptoがローンチされると、ユーザーは、ビットコン、イーサリアム、XRPなど、さまざまな金融資産や市場にアクセスできるようになる。その際、Blockport Tokenは、BUX Tokenと名称が改められる。

「トークンはそのままプラットフォームに統合され、株取引手数料の割り引きがユーザーに提供される取引割引機能も保持されます。またユーザーは、将来利用可能になるプレミアムな機能にBUX Tokenを使えるようにもなります。例えば、高度ソーシャルコミュニティー機能です」(この機能が何なのかよくわからないが)。

この動きは、Robinhoodや、ある意味Freetradeとともに英国の公開市場における手数料なしの株取引の分野、そして間もなく暗号通貨でもBuxと競い合うRevolutとのようなライバル企業との関連性から見ても特に面白くなりそうだ。、もちろん、Robinhoodがヨーロッパでの展開を開始したらの話だが。

「Buxのユーザーは、以前から暗号通貨への投資に関心を示しており、私たちはBuxの使命と明確に一致する情熱と意欲に溢れるチームを招き入れる機会を得ました」とBuxのCEOで創設者のNick Bortot(ニック・ボートット)氏は声明の中で述べている。「ヨーロッパの若者たちが、もっと自分の資金を生かせるようにすることが私たちの使命です。BUX ZeroとBUX Xを、ヨーロッパにおける投資と株取引の拠点として根付かせ、豊富な実績のある暗号通貨のパートナーと手を組みBuxユーザーが期待するエクスペリエンスを提供する。私たちにとってそれは、自然の流れでした」。

その一方でBuxは、未来の金融エコシステムにおいて暗号通貨は「決定的な役割」を果たすことを確信していると話している。そして、暗号通貨資産クラスを手に入れることで、ヨーロッパのあらゆる投資需要に対して、Buxは自身を「360度のソリューション」として位置づけることが可能になるという。

BUX Cryptoは、暗号通貨取引業者としてオランダ中央銀行(DNB)に登録される予定だ。

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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