Facebook(フェイスブック)は米国時間8月16日、アフリカ大陸および中東地域をカバーする「最も包括的」な海底ケーブルを、さらに4つの地域へ拡張すると発表した。
Facebookは、China Mobile International(チャイナ・モバイル・インターナショナル)、MTN GlobalConnect(MTNグローバルコネクト)、Orange(オレンジ)、STC(サウジ・テレコム)、Telecom Egypt(テレコム・エジプト)、Vodafone(ボーダフォン)、WIOCCからなる「2Africa」コンソーシアムと共同でこれを行う。
新たに加わる地域はセーシェル、コモロ諸島、アンゴラ、ナイジェリア南東部だ。最近発表されたカナリア諸島に続き、これらの国々へ新たに海底ケーブルが拡張されることになる。
Facebookは2020年、この2Africaプロジェクトで3万7000kmのケーブルを敷設すると発表した。これらのケーブルは、エジプトを経由してヨーロッパと、サウジアラビアを経由して中東と、そしてアフリカ16カ国21カ所の陸揚局を相互接続する。
関係者は当時、2Africaプロジェクトは2023年か2024年初めには完成するだろうと語っていた。このシステムが稼働すれば、現在アフリカで提供されているすべての海底ケーブルの総容量を超えるサービスが提供できるようになるという。
コンソーシアムから発行されたFacebookの新たな声明によると、計画は依然として2023年後半の稼働を予定しているとのこと。2Africaプロジェクトはいくらか進展しており、海底ルートの調査活動の大部分が完了していると、コンソーシアムは述べている。エジプト海と地中海の接続もほぼ完了していると、声明には書かれている。今回発表された新区間の海洋調査も、2021年末までに完了する予定だという。
コンソーシアムは、新支線の敷設にNokia(ノキア)のASN(アルカテル・サブマリン・ネットワークス)を選定。これによって2Africaの陸揚局は26カ国35カ所となる。
「Facebookによる2Africaへの多額の投資は、南アフリカ、ウガンダ、ナイジェリア、コンゴ民主共和国におけるインフラ投資など、私たちがこれまでに行ってきたいくつかの投資の上に成り立っているものです。新型コロナウイルスの感染拡大は、世界中の何十億もの人々が仕事や学校、大切な人とのつながりを保つためにインターネットに依存し、接続性の重要性を浮き彫りにしました」と、Facebookの広報担当者は、同社によるアフリカへの継続的な投資について述べている。
「2Africaは、アフリカ大陸全体の接続インフラを前進させる重要な要素であるだけでなく、経済回復の重要な時期に行われる大規模な投資にもなります。ますます多くの人々がインターネットに依存するようになる中、常に大事な人やものと確実につながるために、海底ケーブルは不可欠な要素です。Facebookが海底ケーブルに投資するのは、当社の製品を利用する人々により良い体験を提供するためですが、当社の投資はすべての人にコスト効率の良いインターネットを提供することになります」。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Facebook、アフリカ、中東、海底ケーブル、ヨーロッパ
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(文:Tage Kene-Okafor、翻訳:Hirokazu Kusakabe)