フランス政府が選ぶフランスの有望スタートアップ120社

フランス政府と政府支援の取り組みであるLa French Techは、フランスで最も有望なスタートアップを示す新たなインデックスを発表した。上位40社のスタートアップはNext40と呼ばれ、トップ120はFrench Tech 120に分類される。

Next40とFrench Tech 120は比較的新しく、今回がまだ2度目の選出だ。2020年のFrench Tech 120に入った120のスタートアップのうち、90社が2021年もインデックスに入っている。30社が新加入だ。

これらのスタートアップを合わせて90億ユーロ(約1兆1401億円)近い収益と、3万7500人の職を生み出している。収益は2020年のFrench Tech 120と比べて55%増えている。

French Tech 120の一覧を下に貼った。赤いロゴはNext40に入っていることを示す。

画像クレジット:La French Tech

Next40に入るためには方法が2つある。

  • 過去3年間で1億ユーロ(約126億6000万円)以上の資金を調達、あるいはユニコーンである、即ち会社の評価額が10億ドル(約1048億4000万円)以上。
  • 500万ドル(約5億2000万円)以上の収益を上げ、過去3年間の対前年比成長率が30%以上。

French Tech 120の残る80社のうち、

  • 40社が過去3年間に調達ラウンドで2000万ユーロ(約25億3000万円)以上獲得した。
  • 40社は年間収益と成長率に基づいて選ばれた。

もちろんこのリストはフランス企業に限られている。French Tech 120の中には、国の地域圏ごとに最低2社のスタートアップが入っている。

このリストに基づくと、French Tech 120の中で女性CEOのスタートアップはわずかしかない。テック系スタートアップは多様性とインクルージョンにもっと力を入れるべきだとフランス政府は考えている。一部の人たちがこの数字を改善するために行動を起こしているのはそのためだ。

French Tech 120のスタートアップ6社の代表者と、SistaTech Your Place、およびFuture Positive Capitalの人たちがこの件について話し合いを行う予定だ。

ウェブサイトにクールなロゴを置けることに加えて、French Tech 120にはいくつか特典がある。対象企業はFrench Techのさまざまな行政機関のネットワークを利用できる。

たとえば外国人従業員のためにビザを取得したり、証明書や特許を取得したいとき、製品を政府機関に売りたいときなどに便利だ。

French Techネットワークに2名が新たに加わった。Conseil d’Étatの担当者は法令遵守に関する支援をしてくれる。政府はEruronext(ユーロネクスト)とも提携を結び、起業家に上場に関する教育を行う。

カテゴリー:その他
タグ:フランス

画像クレジット:Léonard Cotte / Unsplash

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(文:Romain Dillet、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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