ブロックチェーン・ネットワーク開発のToposWareは1月12日、第三者割当増資による7億5000万円の資金調達を発表した。引受先はミロク情報サービス(MJS)。累計調達額は約9.5億円となった。
調達した資金により、ToposWareはグローバル展開を見据えた製品開発および事業開発のための組織体制を強化していく。また、ToposWareとMJSグループは資本提携することにより、高度なブロックチェーン技術を活かした次世代の新たなビジネス・プラットフォームの構築を目指し共同で研究開発を行う予定。
MSJは、全国の会計事務所と中堅・中小企業に対し、経営システムおよび経営ノウハウならびに経営情報サービスを提供。現在、約8400の会計事務所ユーザーを有し、財務会計・税務を中心とした各種システムおよび経営・会計・税務等に関する多彩な情報サービスを提供している。また、中堅・中小企業に対して、財務を中心としたERPシステムおよび各種ソリューションサービスを提供し、企業の経営改革、業務改善を支援しており、現在、約10万社の中堅・中小企業ユーザーを有しているという。
MJSグループは、ERPソリューションとデジタル・マーケティングを融合した新たな「統合型DXプラットフォーム」の構築を目指しており、顧客の生産性向上・競争力強化、DX推進によるイノベーションの創出を支援する、DX時代に相応しい総合的なソリューションサービスの提供を目指している。
ToposWareは、ブロックチェーン・ネットワークを開発する2019年1月創業のスタートアップ。ヨーロッパ、アジア、中東、北米などのグローバルな暗号学者やブロックチェーンエンジニアなどで構成され、東京を拠点として活動している。
同社は、高度な情報セキュリティを求める行政機関・企業・個人に向け、次世代のデータプラットフォームとなる相互運用性のあるブロックチェーン・ネットワークを開発。暗号資産の決済だけでなく文字列やファイルなどの多様なデータを対象に、改ざん耐性とデータプライバシー(秘匿性)を提供し、なかでも「ゼロ知識証明」という暗号理論を活用し、強固なデータ秘匿性を担保することに強みを持つという。
関連記事
・日立とみずほがブロックチェーン活用した金流・商流・物流の一体管理とサプライチェーンファイナンスの実証実験
・マイクロソフトとEYがブロックチェーン基盤のXboxゲーム用著作権・ロイヤリティ管理システムを本稼働
・トレードワルツと三菱商事など計5社がブロックチェーン基盤の貿易情報連携による電子化実証事業
・digglueが大林組推進の建設業界におけるブロックチェーン活用実証実験を支援
・石川県加賀市がxIDおよびLayerXと連携、ブロックチェーンとデジタルID活用の電子投票システム構築へ
・三井住友海上中国が上海保険取引所と提携、ブロックチェーン活用のスマート国際貿易保険プラットフォーム開発
・電通国際情報サービスと旭化成がブロックチェーン活用農業データ流通基盤の実証実験を実施
・エンタメ領域のデジタル化を推進するブロックチェーン企業Gaudiyが3億円を調達
・名古屋大発スタートアップAcompanyが暗号化したままの計算処理が可能なMPC秘密計算エンジンを独自開発
・EAGLYSが東芝と協業検討、リアルタイムビッグデータ分析にセキュリティ・秘密計算を適用へ