シリコンバレーの著名なベンチャーキャピタル、, Kleiner Perkins Caufield & Byers(KPCB)の共同創業者であるトーマス・パーキンス(Thomas Perkins)が84歳で亡くなった。死因は自然死とされている。
投資家となる以前、PerkinsはUniversity Labsと呼ばれるレーザー製品の企業を創業した。またHewlett-Packard(その後のHP)のコンピューター事業部の初代のゼネラル・マネージャーを務めた。1972年にPerkinsはEugene Kleinerと共にKleiner Perkinsを創立し、シリコンバレーにベンチャーキャピタルの基礎を築いた。
KPCBの共同創業者としてPerkinsは数多くの投資先企業の取締役を務めた。その中にはCompaq、Genentech、News Corpなどの有名企業が含まれる。PerkinsはHPの取締役だったが、2006年に内部情報がメディアにリークしたことに関連して取締役会が漏洩元を調査することに反対して辞任している。
テクノロジー分野以外でもPerkinsは回想録や小説を執筆し、Maltese Falcon〔マルタの鷹〕と名付けられた巨大ヨットを建造した。一方、近年、 Wall Street Journalに寄稿した公開状が「成功した1%への憎しみのトレンド」をナチス・ドイツに例えた点で批判を集めた。 公開状はもともとPerkinsの元妻で作家のDanielle Steeleに関する記事でのネガティブな記述への反論だった)。
2013年のTechCrunch Disrupt SFカンファレンスでPerkinsはSequoia Capitalのファウンダーー、Don Valentineと対談し、HPの共同創業者、David Packardを偉大なメンターだったと賞賛した。また投資家としての経歴における成功(Genentech投資)、失敗( Appleへの投資の機会を見過ごした)についても語った。PerkinsはまたKPCBがTechCrunchの親会社となったAOLを支援していることにも触れた。
「最良の投資方法というのはどうものかについては常に議論がある。人間に投資すべきか、アイディアに投資すべきか? こうした議論は永遠に続けられるだろう。しかし私は良いアイディアに投資する。悪い人間は良いアイディアを思いつくことはないと思うからだ。これは単純な法則だ」とPerkinsは語った。
〔日本版〕KPCBKの共同ファウンダー、Frank CaufieldとBrook Byersのメッセージについては原文を参照。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)