Secual(セキュアル)は工事なしで窓やドアに取り付けるIoT端末を使ったホームセキュリティーサービスを提供している。Secualは本日、NHN CAPITALより第三者割当増資を実施した。調達金額は非公開だ。
Secualを利用するには、窓やドアに専用の「センサー」を貼り付け、「ゲートウェイ」端末とスマホアプリとを連携する。セキュリティーをオンにしている時にセンサーが窓やドアの開閉や衝撃を検知するとゲートウェイからアラームが鳴り、アプリにも通知する仕組みだ。
今回Secualに出資したのは2017年7月にNHN JAPANのCVCとして設立したNHN CAPITALだ。Secualが彼らにとっての第一号案件となる。
NHN JAPANの完全親会社は、韓国に拠点を置くインターネット企業NHN Entertainment Corp.だ。NHNグループは韓国、日本、中国、台湾、タイ、シンガポール、アメリカなどで電子決済、Eコマース、アドテクノロジー関連事業やコンテンツサービスを手がけている。
SecualはNHNグループ各社と協業することで、「センシングデータに対してより高度な分析を実現し、アラート通知の精度向上をはじめとするデータ利活用を推進しつつ、データインフラの安全性向上とコスト抑制の両立を図ります」とプレスリリースでコメントしている。
また、NHNグループのネットワークを活かしてSecual製品のアジア展開を目指すとSecualの代表取締役を務める青柳和洋氏は話す。NHN Entertainment Cort. は韓国ですでにTOAST CAMというセキュリティーカメラを提供していて、セキュリティーサービスへの需要があると言う。
Secualはイグニション・ポイントからスピンオフした会社で、2015年6月に設立。同月にウィルグループインキュベートファンドからシード資金を調達し、2015年8月にはMakuakeのクラウドファンディングキャンペーンで600万円を超える資金を集めた。2015年12月にはアドベンチャー、AMBITIONらから総額6000万円を調達。2016年5月にもベクトル、インベスターズクラウドから総額1億5000万円を調達している。2017年4月にはワイヤレス・ブロードバンドサービスを提供するワイヤレスゲートとの資本提携を実施した。
また、つい先日の8月29日、SecualはLIXILとの資本業務提携を発表している。資本提携では総額1億円を調達したとのこと。LIXILと協業では、「次世代の窓」をコンセプトとした一般住宅向け窓および周辺製品の企画、開発を行う計画だ。