ポルシェが月額27.7万円で911に乗れるサブスクリプションプランを追加、ロサンゼルスにも進出

Porche(ポルシェ)は現在よりも安いサブスクリプションプランを米国の4都市で提供開始する。ドイツの自動車メーカーはさまざまなプライシングで新たな顧客開拓に取り組んでいる。

現在、ポルシェにはプランが3つあり、いずれも新たに再ブランドされたPorche Drive vehicle subscription(自動車サブスクリプション)プログラムとして提供されている。新しいプランであるPorche Drive single vehicle subscriptionは、既存の2つのレベルの間に入る。

最高レベルのPorche Drive Multi-Vehicle Subscriptionでは、利用者は月ごとに違う車種に交換することができる。同プランの料金は月額2100ドル(約22万4000円)または3100ドル(約33万円)で、911のような高性能モデルを利用したいかどうかによる。次がPorche Drive Rentalで、名前の通り短期間のレンタル利用を提供する。レンタルの価格は車種によって変わり、Macan(マカン)が1日245ドル(約2万6000円)、911が週に2415ドル(約25万7000円)だ。

新たな single-vehicle プランは、multi-vehicle planより低価格だが、チープという意味ではない。single-vehicle planはMecanの月額1500ドル(約16万円)からPorche 911の月額2600ドル(約27万7000円)まで幅広い。いずれの場合も、single-vehicle planを3カ月以上利用確定しない限り、595ドル(約6万3000円)のアクティベーションフィーがかかる。

ちなみに、どのプランでもフル電動スポーツカーであるPorche Taycanに乗ることできない。

このミドルクラスとなるsingle-vehicleサブスクリプションプログラムは、アトランタ、ロサンゼルス、フェニックス、サンディエゴの4都市で提供される。このプランを選んだ利用者はポルシェの1車種を9月25日以降に1カ月または3カ月利用できる。他のPorche Driveプログラムと同じく、single-vehicleプランの月間料金には車両、配車、保険およびサービスが含まれる。

従来Passportと呼ばれていたこのサブスクリプションプログラムは 2017年にアトランタで始まった。パイロット期間中の平均サブスクリプション期間は約4カ月だった。期間を延ばした理由で最も多かったのは、旅行計画を延ばしたためだったと同社はいう。当初の目的は、柔軟なプランを提供することでポルシェの新たな顧客ベースを開拓することだった。十分な手応えを感じたポルシェはプログラムをフェニックス、サンディエゴなど他の主要都市へと拡大した。そして現在、ロサンゼルスに進出している。

「もしカリフォルニアが国だったら、世界で5番目に大きい市場だ。2019年夏にPorche Driveをサンディエゴに展開して以来、ロサンゼルスはポルシェのさまざまなスポーツカーやSUVをアプリのタッチで体験できる最適な候補だった。ロサンゼルス住民もロサンゼルスを訪れる人々にとっても、Porche Experience Center Los Angelesに続く新しいポルシェの楽しみ方ができた」とPCNA(ポルシェ・カーズ・ノースアメリカ)のプレジデントでCEOのKlaus Zellmer(クラウス・ゼルマー)氏はいう。

ポルシェは、サブスクリプションが成功していることはデータが示していると強調する。同社によると利用者の80%はポルシェが初めてで、現在のポルシェオーナーやリース利用者より平均年齢が低く、1/3以上が4カ月以上利用している。またポルシェによると、single-vehicleオプションは、車種を交換するより1台に乗り続けたいという一部メンバーの声に基づいて加えられたという。

画像クレジット:Porsche

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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