スタートアップの話題が語られる際に、同じ文の中に「リスボン」と「3億6000万ドル」という言葉が出てくることはめったに見られることではない。しかしそれこそが本日(米国時間6月5日)明らかになったニュースだ。アトランタ、ロンドン、そしてリスボンに拠点を置き、コードをあまり書く必要がない高生産性アプリケーション開発環境を提供するOutSystemsが、KKRならびにゴールドマン・サックスによる投資ラウンドで3億6000万ドルを調達したのだ。KKRからの投資は、そのNext Generation Technology Growth Fund(次世代技術成長ファンド)を通じて行われた。このことによってOutSystemsはユニコーンの仲間入りをしたことになり、これまでの投資家であったPortugal VenturesとArmilar Venture Partners(どちらもポルトガルを拠点とするVC)にとって、素晴らしい勝利をもたらすこととなるだろう。
Outsystemsはもともとリスボンで設立され、その地に大規模なチームを抱えている。しかし現在の本社は米国のアトランタに置かれ、世界中の52箇所で事業を行っている。これは大層なスケールアップである。そして今回のニュースは、急速に成長しているリスボンのスタートアップシーンにとって、とても明るいものとなるだろう。
OutSystemsは、アプリケーションを簡単に素早く開発して、iOS、Android、Windows Phone、そしてWebに対して一度に配信することのできる、オープンで高速なアプリケーション開発環境を提供する。現在Toyota、Logitech、Deloitte、Ricoh、Schneider Electric、そしてGM Financialのような企業を始めとする、25の国の400を超える企業が採用している。
「私たちは、現在のビジネスが直面している最大の問題の1つに取り組んでいます。すなわち世界中でデジタル・トランスフォーメーションの取り組みを阻害している、従来のソフトウェア開発のスピードとアジリティの欠如を解決しようとしているのです」こう語るのはOutSystemsのCEO、Paulo Rosadoである。
「2001年に創立されたOutSystemsは、常にそのプラットフォームに対する強いビジョンを持って来ました。彼らの技術はとても先進的なため、潜在的な競合他社の参入障壁が高くなっています」と語るのは、OutSystemsのボードメンバーでありArmilar Venture PartnersのパートナーでもあるJoaquim Sérvulo Rodriguesだ。
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(翻訳:sako)