数カ月前、Microsoft(マイクロソフト)は、PowerPoint(パワーポイント)で、AIを活用したプレゼンテーションコーチがもうすぐ使えるようになると発表した。フィードバックをその場で返すことで、重要なプレゼンテーションの準備を手助けする機能を備えたものだ。米国時間の9月25日、同社はまずウェブ版のPowerPointから、この新ツールの導入を始めた。
公衆の面前で話すのは本当はかなりの練習を要するスキルだが、プレゼンをリハーサルする人はほとんどいない。自分のプレゼンの出来栄えがすでに素晴らしいから(本当はそうでもないのに)練習の必要はないと考える人もいれば、リハーサルするだけで緊張してしまうからしないという人もいるだろう。それでも、プレゼンの練習が有効であることは間違いない。
PowerPointの新しいプレゼンテーションコーチの目的は、練習のわずらわしさを取り除くこと。このツールの現在のバージョンは、3つの点に着目する。ペース、スライドの読み方、単語の選択だ。ペースについては自明だろう。プレゼンの話の早さ、あるいは遅さをチェックする。「スライドの読み方」のチェックは、スライドにある文章を単語ごとに区切って読んだりしていないかどうか確認する。そのような退屈なプレゼンを、ずっと見ていたいと思う人はいない。「単語の選択」ツールは、(英語版の場合)「um(えーと)」「ah(おっ)」「actually(実は)」あるいは「basically(基本的に)」といった言葉の使用頻度を検出するだけでなく、「you guys(男性諸君)」や「best man for the job(この仕事に最適な男)」のような文化的に無神経な言葉の使い方を指摘してくれる。
このプレゼンコーチ機能以外にも、Office 365には、今回いくつかの新機能が加わっている。例えば、PowerPointでのインク機能のサポートの向上がある。スライドにインクで書き込む様子をプレゼン時に再生できるもので、一種のアニメーション効果を埋め込むことができる。この機能は、今のところWindows版とMac版で利用可能となっている。ウェブ版Officeでのインクのサポート強化も、もうすぐ提供される予定だ。また、Microsoft Whiteboard(ホワイトボード)もアップデートされ、新たなテンプレートが追加された。また、Office 365のサブスクリプションを利用している教師は、新しく10種類のレッスンプランを利用できるようになった。その中にはレッスンで活用できる23種のカスタムな3Dモデルも含まれている。
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(翻訳:Fumihiko Shibata)