メタップスは、テックビューロが提供するICOソリューションCOMSAを使い、同社のサービス「タイムバンク」のICOを実施することで検討開始した。2017年内から2018年夏までの実施に向けて協議する。
タイムバンクは、専門家の時間を売買するサービス。このサービスで取り扱う「時間」をブロックチェーン上のトークンとして表現することで、マーケット拡大と流動化を目指すとしている。タイムバンクで扱う「全時間の平均価格」と連動したトークンや、利用実績に応じて手数料割引を受けられるトークンなどを想定する。詳細は追って随時発表としている。
ここで「検討開始」と微妙な表現になっているのは、メタップスが上場企業で情報開示に厳しいという背景がある。
ここで注記しておく必要があるが、8月3日にCOMSAを発表した時点ではICO案件の予定としてプレミアムウォーターホールディングスとCAMPFIREの両社が予定されていた。ただしプレミアムウォーターホールディングス案件はその後いったんWebサイトから掲載を取り下げ、検討続行中とのことだ。CAMPFIRE案件は同社とテックビューロの業務提携をめぐる意見不一致のためキャンセルとなった。この件に関して双方が経緯や見解を公表しているが、これは直接の対話が難しい段階にあることを示す。CAMPFIRE側の見解と、テックビューロ/COMSA側の見解および反論を見ると、両社の間には深刻な主張の食い違いがある。
懸念材料はあるがCOMSAのICOは進行中である。COMSAは、先月に大口投資家向けのプリセールを実施、10月2日より一般向けのトークンセールを実施中である。アクセス集中により、セール中にもかかわらずサイトを閉鎖して長時間のメンテナンスする一幕もあったが、仮想通貨建てで集めた資金は、10月6日15:30頃の段階で84.2億円に到達しており、世界的に見ても大型のICOとなりつつある。