ヤフーは3日、今春開始予定の開発者向けクレジットカード決済サービス「Yahoo!ウォレット Fastpay」の決済手数料を3.25%にすることを明らかにした。サイト運営者はcURLやPHP、Ruby、Pythonなどの言語で数行のコードを貼り付けるだけで、月額費用や初期費用が無料で自社サイトにカード決済機能を組み込める。支払情報はダッシュボードでリアルタイムに確認できる。カード情報はYahoo!ウォレットがPCIDSSに準拠した方法で管理する。4日には先行申込受付を開始した。
ヤフーは2013年10月、“eコマース革命”と銘打ち「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」のストア出店料(月額システム利用料)を無料化。Yahoo!ウォレット Fastpayは「売り手と買い手の摩擦係数をゼロにするeコマース革命の一環」(ヤフー担当者)といい、ネットビジネスを拡大するスタートアップ企業を中心に普及を図る考えだ。これまでカード決済機能を導入するには、決済サービスの複雑なAPIを利用したり、書類審査で何週間も待つ必要があった。
国内で同様のサービスとしては、先日1億1000万円を調達した「WebPay」(関連記事:開発者向けカード決済サービス「WebPay」が1.1億円のシード資金調達)や、ベリトランスが手がける「VeriTrans Air」などがある。Yahoo!ウォレット Fastpayのサービス内容は2月に発表済みだが、手数料は公表されていなかった。3.25%という手数料はWebPayが設定する「3.4%+30円」を意識したものと思われるが、VeriTrans Airは4日、6月30日までの期間限定で通常の3.6%から3.2%に下げるキャンペーンを開始するなど、値下げ合戦の様相も呈している。