ヤフーは「フィーチャーフォン」を捨てさり、「スマデバ」に注力する

ヤフーが4月30日、2014年上期に終了するサービスの一覧を発表している。詳細と時期は以下の通り。ダウンロード済みのアプリは継続利用可能だが、終了後のアップデートやサポートは実施しないとしている。

なお、フィーチャーフォンの項目にある「Yahoo! BB」は、あくまでフィーチャーフォン向けのサイトが終了するのみで、ISP事業としてのYahoo! BBが終了するわけではない。

PC、スマートフォン(ウェブ)
「Yahoo!きっずプチ」:6月末
「Girls X」:6月末
「Yahoo!グループ」:5月28日

スマートフォンアプリ
「Yahoo!ヘッドライン」(Android):5月30日
「Yahoo!トピックス」(Android):5月30日
「通勤タイマー from Yahoo!路線情報」(iOS、Android):8月末終了予定
「アラームクロック」(iOS、Android):6月末終了予定
「Yahoo!ホーム」(Android):6月30日
「Yahoo!映画 上映スケジュールナビ」(iOS、Android):6月17日
「Yahoo!テレビ 番組表」(iOS):6月20日
「Step Chips」(iOS):7月末
「つくるーぷ」(iOS、Android):5月28日
「ロック学習帳」(Android):6月末
「ネクストキッズ」(Android):6月末

フィーチャーフォン
「Yahoo!スポーツ・スポーツナビ」:7月末
「Yahoo!メール」:5月28日
「Yahoo!路線情報」:6月末
「Yahoo!テレビ」:6月20日
「Yahoo!映画」:6月末
「Yahoo!パートナー」:5月15日
「mobile R25 Powered by Yahoo! JAPAN」:6月30日
「Yahoo!ロコ」:7月1日
「My Yahoo!」:6月末
「Yahoo!不動産」:5月29日
「インディバル求人 presented by Yahoo! JAPAN」:5月末
「Yahoo!トラベル」:6月23日
「Yahoo! BEAUTY」:6月末
「Yahoo!ヘルスケア」:6月16日
「Yahoo!翻訳」:6月30日
「Yahoo!アドレスブック」:5月28日
「Yahoo! toto」:6月30日
「Yahoo! BB」:9月末

フィーチャーフォンは「終了」、スマホは「ブラッシュアップの時期」

実は今回の発表には2つの意味がある。まずフィーチャーフォンに関しては、「サービスによって差があるが、利用者が減っている」(ヤフー)という、フィーチャーフォンからスマホへのシフトにともなったものだ。そのため、「Yahoo!メール」や「Yahoo!路線情報」のような、ユーザーが比較的多いであろうサービスも含まれている。

一方でスマートフォン向けサービスについては、「ノウハウを得るためにサービスを世に出すフェーズから、磨き込んでいくフェーズに移行した」(ヤフー)という理由が大きいという(ヤフーでは、2013年だけでも約70のアプリをリリースしているそうだ)。

たとえばAndroidアプリの「Yahoo!ヘッドライン」と「Yahoo!トピックス」は、現在「Yahoo!ニュース」にサービスが統合されているし、「通勤タイマー from Yahoo!路線情報」は「Yahoo!乗換案内」に、「アラームクロック」は「Yahoo!音声アシスト」にそれぞれ機能が組み込まれる予定だという。

関係者に聞くところでは、すでにヤフー社内は「スマホというか、スマデバ(スマートフォンやタブレットスマートデバイス)のKPIしか見ていないと言ってもいいくらい」な状況だそう。実数までは聞けなかったが、Yahoo!ニュースのアプリなどもトラフィックを集めているとのことだ。そのほかオークションサービス「ヤフオク!」のアプリなども、認証手順の簡略化のほか、画像加工や、前回入力した情報を自動保存するといった細かな機能を導入し、「最短30秒での出品」をうたっている。また一方では、「Smart Search」のような、スマホに最適化された新しい検索のあり方を実験するようなアプリもリリースしている。

ちなみにヤフーでは、下半期にも終了するサービスをとりまとめて発表する予定だそうだ。


投稿者:

TechCrunch Japan

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