リーガルテックのSmaConが取引先と短時間・低コストで秘密保持契約を締結可能な「NDA統一標準規格」公開

SmaCon NDA統一標準規格

リーガルテックサービス運営のSmaConは6月23日、NDA(秘密保持契約)の統一標準規格を公開し、標準規格を用いた契約締結サービスの無料提供を開始した。従来の契約締結プロセスに「SmaCon標準規格」を組み込むだけで導入でき、契約締結のスピードとコストを低減できる。

今後は、業務委託契約、売買契約、賃貸借契約、ライセンス契約など、NDA以外の標準規格を順次公開し、主要な契約類型を網羅する予定。

SmaConは、企業法務専門の弁護士による監修のもと、全事業者が共通して使用可能なNDA標準規格を公開。電子契約サービスでの利用が可能なほか、ブロックチェーン技術を利用とした仕組みにより、同規格の永続性・安全性・改ざん耐性を担保している。

また利用者は、「SmaConが提供する標準規格に準拠する」と契約書に記載するだけでほとんどの契約条項の記載を省略可能となり、全文がA4サイズ1ページ程度に収まるという。またこれにより、契約書の作成・レビューが不要になり、その場で契約を締結してビジネスを迅速に進められるとしている。

SmaCon NDA統一標準規格

現在、各社が用いる契約書のひな形は「百社百様」の状態にあるものの、契約書のレビューにかかる労力は取引のリスクの大小にかかわらずほとんど一定であることから、低リスクな契約書に労力をかけすぎ、高リスクな契約書に十分なリソースが割かれないという状況が発生しているという。

そこでSmaConは、低リスク取引の契約書を定型化することで余剰リソースを生み出し、高リスク取引の契約書の作成・レビュー・交渉に割り振ることで、法務リソースの最適な配分の実現を目指すとした。

投稿者:

TechCrunch Japan

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