レシピ動画の「クラシル」が1000万ダウンロード突破、サービス開始から2年弱

レシピ動画サービス「kurashiru(クラシル)」を運営するdelyは12月15日、同アプリのダウンロード数が12月で1000万ダウンロードを突破したことを明らかにした。

クラシルの事業開始は2016年の2月。その後同年5月にiOSアプリ、7月にAndroidアプリをリリースしている。1000万ダウンロードまではアプリリリースからだと約1年半、事業開始からでも2年弱というスピードだ。ちなみにフリマアプリの「メルカリ」は創業から2年で(サービスリリースからは約1年半)、ニュースアプリ「SmartNews」はリリースから2年弱で1000万ダウンロードを突破している。

delyはもともと2014年2月の創業後、当初はフードデリバリーサービスを展開していた。そこから2015年に入って女性向けのキュレーションメディア事業へのピボット。2016年初からは料理や美容などの動画コンテンツに取り組み始め、後に「料理レシピ動画」へ注力している。

2016年11月下旬から12月上旬にかけて、クラシルはApp Store ランキングのフード部門で約2週間連続で1位、総合ランキングでも5日連続5位を記録。2017年3月には無料カテゴリにて総合1位を獲得するなど注目を集めた。同じく2017年3月には30億円の資金調達も実施し、4月からは女優の木村文乃さんを起用したテレビCMを開始している。

dely代表取締役の堀江氏によると「デジタル広告への出稿やテレビCMなどに過去のベンチャーにないレベルで投資をしてきたこと」「分散型メディアとして始まっているのでSNSでのリーチ数が多く、合わせてオーガニックでもユーザーを獲得できたこと」が1000万ダウンロードの大きな要因だという。

初期は若いユーザーが多かったが、ダウンロード数が増えるに連れて幅広い世代に使われるようになるなどユーザー層についても変化があったそうだ。「記事と画像ベースに慣れているユーザーさんが、1年かけて動画慣れしてきたのではないかと考えている」(堀江氏)

9月には広告配信プラットフォームの提供を開始するなど新たな取り組みも始めているが、今後もまずは基礎的な部分に注力してサービスを磨いていく方針だ。

「まだまだ市場は立ち上がり始めたばかりであり、やれることは無限にあるが未だに基礎的なことが大切なフェーズ。しっかりと世界で一番料理の作り方が分かりやすいサービスを作ることにフォーカスしていきたい」(堀江氏)

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TechCrunch Japan

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