ロケットラボの次回ミッションは前回からわずか3週間後の打ち上げ

Rocket Lab(ロケットラボ)は同社13回目の商業ミッションで、毎週打ち上げというゴールに近づきつつある。「Pics Or It Didn’t Happen(証拠写真がなければ起きてはいない)」というニックネームのミッションは、予定通りにいけば前回からわずか3週間後の打ち上げとなる。

前回ミッションの「Don’t Stop Me Now」は米国時間6月13日土曜日に無事軌道に到達した(未訳記事)。次の打ち上げは天候などの条件が整えば米国時間7月3日に予定されている。

「ロケットラボは小型衛星が軌道へ行くための待合室をなくした。ここ数年間で短期間の打ち上げ能力の強化に注力し、まもなくその成果を小型惑星コミュニティのために実用化できることを誇りに思っている」とCEOのPeter Beck(ピーター・ベック)氏はプレスリリースで語った。

「Pics」は「ライドシェアリング(相乗り)」顧客の貨物を3種類積載する。

  • Canon(キヤノン)のCE-SAT-1Bは、軌道からの映像を提供し、超小型衛星プラットフォームの量産に向けて試験を行う。
  • Planet(プラネット)の観測衛星であるSuperDove Earth(スーパーダブ・アース)5基は、軌道にいる数百基の仲間たちに加わる。
  • In-Space Missions(インスペースミッションズ)のFaraday-1(ファラデー1)は、ソフトウェアを軌道に送り込みたいスタートアップをターゲットに、同社プラットフォームの有用性をデモする。

新しいロケットのElectron(エレクトロン)は、18日毎に1基生産されているが、そのペースで打ち上げられるという意味ではない。それでも十分な需要があることは間違いない。軌道に乗せるためには、ただロケットを立てて大きな赤いボタンを押すよりもはるかに多くの仕事が必要だ。

この3週間のインターバルは特別短いが、先週末の打ち上げが本来数カ月前に予定されており、パンデミックのために見送られただけでなく、天候によっても遅れたことを忘れてはならない。つまりこの短いターンアラウンドは素晴らしいものに違いないが、まだ継続的なものではない。それでもロケットラボは2021年中の月例ミッションを目指しており、同社の新しい米国拠点の打ち上げ施設が稼働すれば、頻度は高まるばかりだ。

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画像クレジット:Rocket Lab

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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