Rocket Lab(ロケット・ラボ)は、ニュージーランドにある同社のLC-1発射場からのElectronロケットの打ち上げのたびに許可を得る必要がなくなる、新たな5年間のローンチ・オペレーター・ライセンスを米国連邦航空局(FAA)からから取得した。制限はこれだけではないが、このライセンスはRocket LabがLC-1からの打ち上げ頻度を増やし、より多くの商用小型衛星の顧客にサービスを提供するのに役立つだろう。
これまでRocket Labは、それぞれ打ち上げたロケットごとにFAAからライセンス(または複数のライセンス)を取得しなければならなかった。同社はこれまでそのプロセスをうまく運用してきたようだがこれは追加作業であり、たとえこれまで影響はなったとしても、それぞれの打ち上げに多くの時間と労力を追加していただろう。
Rocket Labによると、これは顧客に「打ち上げの合理化」を提供するもので、小さな人工衛星スタートアップや立ち上げたばかりの宇宙開発企業のスケジュールの変化に、うまく対応できるように設計された柔軟なモデルの運営を容易にし、また同社の打ち上げ能力を最大限に活用することを保証するという。たとえばRocket Labは最近、1つのペイロードを次の打ち上げ用に交換した。
Rocket LabはSpaceX(スペースX)、Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)、Relativity Space(リラティビティ・スペース)などを含む、業界コンソーシアムのCommercial Spaceflight Federationの一員で、現状の商業宇宙ビジネスにより適合するような規制改革をFAAに請願している。SpaceXでCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏は最近、FAAが非常に協力的なパートナーであると称賛し、現在開発中のStarshipのテストのライセンスプロセスについて語った。
このライセンスは、米国での打ち上げのライセンス付与のためのFAAのプロセスとは結び付いていない(LC-1はニュージーランドにある)が、現在のFAAが効率的な方法でビジネスを行うために、若い宇宙開発企業と協力することにより前向きであることを示す、もうひとつの兆候である。
[原文へ]
(翻訳:塚本直樹 Twitter)