ワールドカップでのドイツ圧勝は、スポーツイベントでのツイート回数記録も塗り替えた

ワールドカップでドイツ―ブラジル戦が行われた日、しばらくの間はTwitterのタイムラインがワールドカップのドイツ―ブラジル戦に関するものばかりとなってしまった。当然ながら、多くの人が同じような現象を体験したようだ。7-1というドイツの衝撃的な勝利は、単独の試合としてはTwitter上で最も言及されたスポーツイベントとなった(via THR)。今年のスーパーボウルが打ち立てた記録を凌駕したのだ。

試合中、ゲームに関するツイートは3560万件を数え、ピーク時には1分間に580,166ツイートが発せられるという状況だった。スーパーボウルについては、試合中の関連ツイート数が2409万で、1分間のツイート数はピーク時で381,605件だった。サッカー関連ではこれまで、やはり今回のワールドカップでのブラジル―チリ戦が1640万件のツイートを集めてトップだったが、この記録も大幅に塗り替えられたこととなる。

最も多くのツイートがなされた瞬間といえば、ドイツのサミ・ケディラが5-0となるゴールを決めたときで、1秒間でのツイート数が580,166件にもおよんだ。4-0となったゴール、あるいは3-0となったゴールの瞬間が、それぞれ数千ツイート差で秒間ツイート数2番目および3番目となっている。ブラジル関連のツイートといえば「ブラジリアンワックス」に関することが多かったが、その記憶も追いやられる勢いだ。

壊滅的で悲劇的な状況でTwitterが盛り上がりを見せるというのは、ある意味で当然のことともいえる。ソーシャルネットワークは「出来事」を伝えるためだけにあるのではないが、しかし注目すべきイベントがあれば多くの人がそれをシェアする。さらにブラジル―ドイツ戦は「嵐」のような出来事でもあった。こうした情報を伝えるのに適した仕組みを持つのが、まさにTwitterであると言えるかもしれない。リアルタイムで情報を伝え、それに対するコメントがさらなる発言を生み、同時に嘆き悲しむブラジル人の写真なども数多くシェアされることとなった。これで盛り上がらないわけがないとも言えそうだ。こうした突発的盛り上がりというのは、プロダクトの成長戦略をたてるのに考慮すべきものではないかもしれない。しかし誰も予想しないようなできごとに対応しやすいのがTwitterであるとは言えるのではなかろうか。今後とも、ある意味で「突発的」な出来事を伝えるツールとして、Twitterは発展していくのかもしれない。

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Maeda, H