一挙に5000万ダウンロードに達した大人気のアートフィルターアプリPrismaにオフラインモードが登場

img_2603

アートフィルターアプリで一大センセーションを巻き起こしたPrismaは、この夏の2か月でそのiOSAndroidアプリのダウンロードが、無から驚異の5500万あまりへと急拡大した。そしてこのたびPrismaに、オフラインモードが誕生し、サーバーに接続しなくてもほんの数秒で、あなたのスナップ写真をムンクの絵みたいに変えてしまえることになった。

本誌TechCrunchがPrismaのローンチを記事にした6月に、CEOで協同ファウンダーのAlexey Moiseenkovは、ニューラルネットワークを使ってスマートフォンの写真を美術的フィルタを通した画像に変えている、と説明した。その多種類のフィルタを備えたニューラルネットワークは、サーバーの上で動いている。

しかし今回は、一定数のフィルターを選ぶことによって、そのたいへんな処理をユーザーのスマートフォンでできることになった。数百万のユーザーへとスケールするための方法としては、これもありだろう。

Moiseenkovによると、今デバイス上にあるのは16のフィルタだ。もちろんそれは、ユーザーのiPhoneの上でニューラルネットワークが動かしているのだ。

あなたの予想通り、数百万のユーザーで混みあうクラウド上よりも、オフラインの方が速い可能性がある。もちろんスピードは、スマートフォンのハードウェアの性能にもよる(私のはiPhone 6sだ)。

Moiseenkovによれば、まあまあなのはiPhone 5s以上、それより遅い機種ならサーバーにアクセスした方が速い。ここらが、このオフラインモードの限界だ。

彼が美術的な処理のアルゴリズムをモバイル上で提供したいと考えたとき、そのアルゴリズムはネット上では非常に遅かった。そして処理を最適化した結果、インターネットに接続したスマートフォンの上で、Instagram世代の連中に、インスタントに満足感を与えられるまでになった。

スマートフォン向けの最適化は今でも続けられていて、近いうちに、iPhone 5s以上の機種ならすべての処理をデバイス上でできるようになる、と彼は語る。

オフライン機能がAndroid機に来るのは、たぶん2週間後、だそうだ。

そのほかにPrismaのチームは、ビデオのフィルタリングに取り組んでいる。Moiseenkovによると、それは今月内の立ち上げもありえ、という。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。