中国の検索エンジンBaiduがJoyyのライブストリーミング中国事業を買収

Baidu(バイドゥ、百度)は米国時間11月16日、Joyy(ジョイ)が中国で提供しているライブストリーミングサービスYY Live(ワイワイライブ)を全額現金払いの36億ドル(約3800億円)で買収すると発表した。主力の検索以外の事業拡大が目的だ。

Baiduは四半期決算発表時に、成長しているビデオストリーミングマーケットへの同社最大の進出について情報を共有した。ByteDance(バイトダンス)のような新規参入者との競争で苦戦している中での動きだ。

YY Liveはインフルエンサーのコンテンツを視聴する400万人超の有料会員を抱え、ビデオアプリ内でさまざまな種類のアイテムを販売している。同社は2019年、中国国外を開拓しようと、ストリーミングアプリのBigo LiveとLikeを展開しているシンガポール拠点のスタートアップBigoの株式14億5000万ドル(約1515億円)分を取得した。

YY Liveは現在、中国事業のみをBaiduに売却しようとしている。売却のクロージングは条件次第だが、いまのところ2021年上半期を見込んでいる、とBaiduは話している。

「今回の取引はBaiduをライブストリーミングでトップのプラットフォームに押し出し、収入源の多角化が図れます」とBaiduの創業者でCEOのRobin Li(ロビン・リ)氏は声明文で述べた。

「YY LiveはBaiduの大量のトラフィックと素晴らしいモバイルエコシステムの恩恵を受け、一方でBaiduはビデオベースの大規模なソーシャルメディア開発のための運営経験と知識、Baiduの巨大なコンテンツプロバイダーネットワークをさらに強化する妬ましいほどのクリエイターネットワークを手にすることになります。YY Liveのチームとともに、Baiduは次世代のライブストリーミングと、エンターテイメントの枠を超えて多様なバーティカルへと拡大できるビデオベースのソーシャルメディアを開拓したいと考えています」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:BaiduJoyyYY Live買収

画像クレジット:Tomohiro Ohsumi/Bloomberg / Getty Images

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。