自動運転車両のためのLiDARセンサー技術を開発している、創業2年のスタートアップであるInnovusionが、シリーズAラウンドで3000万ドルを調達した。ラウンドを主導したのは中国のNio CapitalとEight Roads Ventures、そして米国の F-Prime Capitalである。
スタートアップによると、他のシードラウンドならびに戦略的投資家たちもこのラウンドに参加したという。
Nio CapitalはNioのベンチャー投資部門である。NioはTeslaとの競争を目指す中国の電気自動車メーカーだ。9月のニューヨーク証券取引所で公開された際に、10億ドルを調達したNioは、米国、英国、そしてドイツで事業を展開しているが、中国ではES8のみを販売している。
2016年11月に創業したInnovusionは、得られた資金を使って、特にInnovusion Cheetahと呼ばれるLiDARシステムの生産増強を行うと語った。同社は、2018年の第2四半期にシステムのサンプル出荷を開始し、顧客からの注文を受け始めている。
同社の共同創業者兼CEOであるJunwei Baoによれば、今回の資金調達ラウンドは、カリフォリニア州ロスアルトスに拠点を置くInnovusionのR&Dチームと製造設備を拡大し、より迅速にInnovusion Cheetah LiDARの開発、マーケティングを行い、世界中の顧客の手に届くようにするとのことだ。同社はまず中国と米国の顧客をターゲットとして考えている。
LiDARは、自動運転車を開発している企業たちによって、周囲の道路上の物体を検出し測定するために使用される。自動運転車をテストしている大部分の企業は、LiDARのことを、自動運転車を公道上に安全に展開するために必須のセンサーだと考えている。これこそが、LiDARの需要を推進してきたものであり、徐々に多くのスタートアップたちが現れ、これまで長期に渡って支配的な地位を占めてきたVelodyneの持つシェアを、奪い取ろうとしているのだ。
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(翻訳:sako)