中国のスタートアップTantan(Tinderと類似したアプリ)が、ビジネスの初の収益化と、海外展開の可能性を探求するために、7000万ドルの新規資本を調達した。
設立3年のTantanは、現在「認証済みの」(つまり偽アカウントではない)ユーザーが6000万人いて、そのうちの600万人が日常的にアクティブなユーザーだと主張している。それらのアクティブユーザーのうち、75%が2日に一度はアクセスするユーザーだ。印象的なことに、女性ユーザーに対してフォーカスしたマーケティングのおかげで、ほとんどのデートアプリよりもはるかに女性比率の高い6:4の男性:女性比率を達成していると主張している。
今回のシリーズDは、ビデオソーシャルネットワークのYYと、Genesis Capitalによって主導され、SAIF ChinaならびにZhongwei Capitalも参加している。YYは中国の最有力なライブストリーミングサービスの1つであり、既にMomo(友人ベースのデートアプリ)や、マイクロブログサービスのWeiboのようなソーシャルネットワークが、素晴らしい経済的成功をライブストリーミングへの移行で達成していることを知っている私たちにとっては、今回のラウンドは興味深い。Tantanは今回初めて収益化を行う準備をしているが、現時点ではライブストリーミングへの移行は計画していない。
「ビデオストリーミングを行なうかどうかに関するお約束はできませんし、計画もありませんが、もしある時点でその気になれば、(YYが)技術も経験も保有しています」と、TantanのCEOであるWang YuはインタビューでTechCrunchに語った。
「私たちとYYの両者は、中国内の出会い系市場には、現在巨大な機会があると考えています、特にMomoがそこから去った現在では」と以前ファッションコミュニティP1を立ち上げたWangは付け加えた。
Tantanはストリーミングではなく、メンバーシップサービスを通して収益を上げることに重点を置いている。月額料金を支払う「VIP」ユーザーのために一連の追加機能を提供することになる。その意味では、これはTinder Plusによく似ている。
「私たちは、より多くのお金を使って貰い、さまざまなユーザー体験を得ることができるサービスを試していくつもりです。まずは、いくつかの都市で、VIPサービスをテストするつもりです」とWang氏は述べたが、具体的な詳細については語ることがなかった。
Tantanのもう一つの拡大の焦点は、中国の外に出ることだ。Wangによると、同社はアジアを中心に、特にインドを中心に東南アジアへの拡大を考えているものの、まだ目標は設定していないと述べた。
世界的なブランド力のおかげで、Tinderはどうやら中国を除くアジア全域で好調なようだが、個々の市場には小規模なライバルたちがいる。また投資家たちから5000万ドルを調達し、ストリーミングサービスにも拡大したPaktorが、地域的なプレゼンスを維持しているようだ。
拡大しようとする他のプレーヤーを買収する可能性は残されているかもしれないが、WangはTantanはその成長を買おうとは考えていないと述べた。その代わり、適切な時期に独自のサービスを立ち上げていくつもりだということだ。
Crunchbaseによれば 、この新たな資金調達で、Tantanの投資家からの調達額は1億2000万ドルになる。前回の調達は、2016年5月にDST Globalの主導によって行われたシリーズCの3200万ドルだった。
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(翻訳:Sako)