クラウド型の人事労務ソフトウェアを提供するSmartHRは11月14日、元グリー取締役でエンジェル投資家の青柳直樹氏が株主として参画、米国で福利厚生サービスを提供するFond(旧AnyPerk) CEOの福山太郎氏が社外アドバイザーに就任することを明らかにした。
青柳氏はドイツ証券を経て、2006年にグリーに入社。CFOとしてKDDIとの資本提携や2008年の東証マザーズ上場、2010年の東証1部上場などを主導した人物だ。2011年からはGREE International CEOに就任し、海外事業の拡大にも尽力した。事業統括本部長などを歴任し、2016年9月に同社取締役執行役員常務を退任。現在は事業経験を生かしてベンチャー企業への投資・支援に取り組んでいる。
また福山氏は、日本人チームとして初めてY Combinatorの起業家支援プログラムを卒業し、2012年にサンフランシスコで福利厚生サービスAnyPerkを立ち上げた人物。2017年4月に社名をFondへ変更した同社は現在、SalesforceやVirginなどの大企業も含め、1000社以上にサービスを提供。米国トップシェアの福利厚生サービスとなっている。
SmartHRは、Open Network Labのインキュベーションプログラム「Seed Accelerator Program」第10期の出身(実はFondもこのプログラムの第3期に参加している)で、TechCrunch Tokyo 2015のスタートアップバトルでは優勝を獲得。サービス公開から2年で利用企業を7000社以上に伸ばし、順調にサービスを拡大してきた。
SmartHRでは2人の参画について「青柳氏が持つ上場企業経営における豊富な経験により、強固な組織体制と財務戦略の構築を図る。また、福山氏が持つHRテクノロジー領域のSaaSビジネスに関する幅広い見識により、さらなるサービスの拡大を目指していく」とコメントしている。