今やYouTubeトラフィックの40%がモバイル。2012年は25%、2011年には6%だった

何であれ人々をスマートフォンやタブレットに集中させるのは難しいものだが、どうやらYouTubeは例外らしい。このビデオサービスは、逸早くモバイルに侵入し、今やトラフィックの40%が小さな画面によるものであり、昨年の25%から大きく伸びていると、今日の決算会見でGoogleは語った。2011年には、YouTubeトラフィックのわずか6%がモバイルだった。

10億人以上のユーザーベースを急速にモバイルへ移行させているのはGoogleだけではない。

比較してみると、Facebookは2013年Q2、全ユーザー11.5億人のうち8.19億人(73%)がモバイルだったと言った。2012年Q2は9.55億人中5.43億人(56%)、2011年Q2は7.39億人中3.25億人(43%)、2010年は4.82億人中1.55億人(32%)だった。ただしこれは、Facebookをモバイルで1回以上使った人々であり、加えてデスクトップも使っている場合もあることに注意されたい。Facebookは、利用量の何%がモバイルによるものかを公表していないが、広告売上の41%は携帯電話とタブレットからであり、この数字は2013年Q1には30%、2012年Q4は23%、2012年Q3は14%だった。

今日(米国時間10/17)、前プロダクト管理責任者がツイートしたところによると、YouTubeは、すばらしいモバイル体験を提供するために、ウェブとAndroidに長らく投資を続け、最近アプリの制御をAppleから取り戻してからはiOSにも力を入れている。

[モバイルとタブレットのYouTubeは誰かって? YOUTUBEさ!われわれは早期に投資して、今やトラフィックの40%を占めている。 @dobry2000 と彼のチームに拍手!]

具体的には、WalkによるとYouTubeがモバイルチームを結成したのは2007年で、当時まだモバイルには需要もそこでの収益も多くなかった。彼らは全ビデオファイルをモバイル用フォーマットに変換し、AppleとはYouTubeアプリをiPhoneにプレインストールする契約を結んだ。

YouTubeにおけるモバイルの重要性の高まりは、Microsoftと協力してWindows Phoneに質の高いアプリを提供する必要があることを明確に示している。数ヵ月間にわたる堂々巡りの末、Microsoftは自社製YouTubeアプリを公開したが、Googleの基準を満たしておらず取り下げられた。今月に入り、最少限の機能に絞ったWindows Phone用YouTube「アプリ」が公開されたが、ユーザーをモバイルサイトのm.youtube.comに飛ばすだけだった。

YouTubeモバイル製品の最新ニュースとして、ユーザーがビデオを保存してオフラインで見られるようにする機能が11月に予定されている。それ以前にも、マルチタスキングがiOSAndroidアプリでサポートされ、ビデオ画面を最小化して他のコンテンツを検索、閲覧している間も音声を聴けるようになった。YouTubeの膨大なミュージックビデオ・ライブラリーを、音楽ストリーミングサービスとして使っているユーザーにとっては特に嬉しいだろう。いずれの機能も好評で、ユーザー作成ビデオの本家としてのYouTubeの支配に太刀打ちできるライバルはいそうにない。

[画像出典]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。