余った食品をご近所とシェアできるアプリ「Olio」、シリーズAで600万英ポンド調達

世界各地で見られる食品廃棄を減らそうと、超ローカルな食品シェアリングアプリを展開しているOlioが、シリーズAで600万英ポンドを調達した。

この英国拠点のスタートアップは、ご近所に住む人とシェアしてもいいという余った食品のリストと写真を公開できるサービスを、位置情報ベースのアプリとウェブサイトで展開している。

Olioの共同創業者でCEOのTessa Clarkeは、コミュニティアプローチというまったく逆のアイデアから生まれた、と今週初めに電話で私にこう語った。そのアプローチというのは個人の行動によるもので、家庭の食品廃棄量を減らすという手法だ。Clarkeは、食品のおおよそ3分の1が廃棄されていて、そのほとんどは埋め立て処理されている、そうした廃棄される食品の半分は家庭から出されるものだ、と語る。

このスタートアップは、事業所の食品廃棄問題の解決もサポートしている。“Food Waste Heroes Programme”という名称のこのプログラムでは、小売業者やイベント事業者、企業の売店などがOlioのプラットフォームやコミュニティを使って“食料廃棄ゼロ”団体となるように手助けする。

このサービスを利用するには料金が発生するが、Olioは事前に身元調査し、また食品衛生について訓練を受けた何千というボランティアを派遣し、不要となった食品を回収する。このボランティアは食品の写真を撮り、アイテムのリストをアプリに掲載。そして食品をローカルの食品引取所に並べる。ほとんどの食品はわずか数時間内にシェアされ、そして引き取られる。

Olioは現在、プレミアムモデルへの移行の可能性について検討しているとClarkeは語った。そのプレミアムモデルとは、プラットフォームのアクティブユーザーが定期料金を払えば付加価値のある機能を追加で利用できるというものだ。Olioがすでに50万超のユーザーを抱えていることを考えれば、この取り組みは超ローカルな広告分野の聖杯となる。

このまだ若い企業についてOlioの共同創業者が語る中で最も印象に残ったのは、彼女、そして彼女のチーム、コミュニティがいかに使命感に燃えているかということだ。それは食料廃棄がかなりの額を伴う問題ー明らかに年間1兆円を超えているーだからだけではない。人口の増加で近い将来、食糧不足が問題となるというのに、環境に負荷をかけるような食糧生産や流通がまかり通っているからだ。Olioのそうした要素はすでにある意味、食の貧困の緩和を手助けしていて、理解を得られやすいものだろう。

また、Olioがどれくらいボランティアに頼っているのか尋ねたところ、対応できる以上のボランティア申し込みがあるとのことだった。さらにいうと、プラットフォーム上でアクティブであるというのが、必ずしもフルタイムジョブであるということにはならず、きちんと食材を分配し、地に足をつけて超ローカルで活動することがボランティアに求められている。ボランティアは集荷した食品の10%を自分のものとすることができる。

今回のシリーズAラウンドはOctopus Venturesが主導し、これまでも投資しているAccel、 Quadia、そしてQuentin Griffiths(ASOS & Achicaの共同創業者)が名を連ねている。また、Lord Waheed AlliのSilvergate Investments 2,、Bran Investments、Julien Codorniou (Facebook) 、 Jason Stockwood (Match.com, Simply Business)が新規で投資している。

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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