医療費負担適正化法(Affordable Care Act; ACA)をきっかけにベンチャーキャピタルによるヘルスケア投資の波が押し寄せている中、ニューヨークを拠点とする健康保険のスタートアップであるOscarは、1億4,000万ドル(約145億円)の資金を追加調達した。
この新たな資金調達は、2020年を通じて、同社が1日につき100万ドル(約1億円)相当の額を調達したことを意味する。
同社の前回の資金調達ラウンド、2億2500万ドル(約230億円)の大口投資は、わずか数ヶ月前の今年6月だった。
Tiger Global Managementが主導し、Dragoneer、Baillie Gifford、Coatue、Founders Fund、Khosla Ventures、Lakestar、Reinventなどを含む今回のラウンドの投資家リストを考えると、最終的に株式を公開する前に非公開市場を利用する最後の機会の一つになると思われる。
「2017年以来、Oscarは年率70%以上の会員数増加を記録しています」と、Oscarの共同設立者兼最高経営責任者であるMario Schlosser(マリオ・シュロッサー)氏は声明で述べている。「事業を急速に拡大させていく中で、この資本金は、全国のより多くのOscar会員に、手頃な価格でアクセス可能な医療を提供するというコミットメントを実現するのに役立ちます。」
新年に向けて、同社は、個人・家族プラン、メディケア・アドバンテージ、少人数グループの各商品において、18州と286郡で利用できるようになると述べている。同社によると、2020年9月30日現在、Oscarの会員数は15州で約42万人に上るという。
Oscarは、バーチャルケアサービスをいち早く提供した保険会社の1つだ(早くも2014年にオンライン診療を開始している)。現在では、Oscar会員のプライマリケア医への受診の半数近くが、Oscar推奨の医師との受診となっている。同社によれば、1回以上の受診経験がある加入会員の約38%が、バーチャルケアサービスを利用しているという。
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(翻訳:Dragonfly)