備品を自動で発注してくれるAmazon Dash対応製品が登場

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家の家電製品は賢くなっている。インクの量が減ったら補充インクを注文するプリンターやいつも適切な洗剤の量を入れ、洗剤を使い切る前に新しいのが届くように手配する洗濯機。これがAmazonの「Dash Replenishment(Dash補充)」に対応している端末が約束している機能だ。AmazonはDashに対応した複数の製品のローンチを本日発表した。BrotherのプリンターGEの洗濯機、そしてGmateのSMART血糖値モニターがDash機能を利用できるようになる。

すでにAmazon Dash Replenishmentに対応可能な端末を購入した人がいるかもしれない。対応端末でもこれまでDash機能を使うことはできなかったが、今後対応プリンター、Gmate端末、GEの洗濯機でDash Replenishment機能を作動させることができるようになる。製造元がプログラムへのアクセスを認証するウェブサイトかアプリから登録することで利用できる。

Brotherのプリンターは今日からDashを利用でき、他の端末は月末から利用できるようになるとAmazonは伝えている。

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Brotherのトナーやインクの量を計測できるインターネット接続プリンターの場合、カスタマーはBrotherのサイトから自動発注にサインアップすることができる。新しいプリンターを購入した場合、プリンターの設定手順の中でサインアップできる。

もちろん、インクの補充プログラムは全く新しいものではない。競合他社もこれに似たサービスを展開している。例えば、HPは「インスタント・インク」の補充サービスを行っている。また、Epsonはこの問題を解決する方法としてインクを補充するインクタンクをカートリッジの代わりに使うプリンターを販売している。(「EcoTank」ブランドのプリンターだ。)

違いは、製造元から直接インクを購入する代わりに、Brotherのインターネット接続のプリンターはユーザーに代わって、Amazonに発注することだ。Brotherは、45モデル以上ですぐにAmazonのサービスを利用できるという。

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GEの新しい洗濯機も似たような機能だ。洗濯ごとに必要な洗剤の量を計測するというような「スマート」機能だけでなく、洗剤を投入し、またいつ洗剤を補充しなければならないかまで分かる。それは洗濯回数だけに基づいたものではなく、カスタマーが連動するモバイルアプリに補充すると設定したタイミングに合わせているとAmazonは言う。

GmateのSMART血糖値測定端末は、スマートフォンと連動した血糖値測定のサービスを提供している。このサービスに試験紙とランセットの在庫が少なくなると補充する機能が付く。

これらの企業とAmazonとのパートナーシップは以前に発表されていた通りだが、これらのDash対応製品がAmazonの自動再発注サービスを利用できる時期については明かされていなかった。

また、Dash Replenishmentのサービス自体は、今日までプライベートベータ期間にあった。それが終了したということは、AmazonのAPIが広く利用可能になったということだ。自社製品をDash対応にしたい場合は、Amazonのサイトに行き、「シンプルなHTMLコンテナとREST APIコールを使った10行程度のコードを入れるだけ」で機能を導入することができるとAmazonは説明している。

これまでAmazonはSamsung、Brita、Oster、Obe、Petnet、Clever Pet、Sutro、Thync、Sealed Airといった製造企業と協力することを発表している。

また今日、Amazonは新たにWhirlpoolと別の製品でも協力すると発表した。Whirlpoolとは以前、彼らのSmart Top Loadブランドの洗濯機と乾燥機にDash Replenishment機能を統合すると発表した。今回、Whirlpoolはスマート食洗機もDash対応するとしている。

Purellという手の消毒液の機器を製造するGOJOも、非接触で消毒液を手に散布するシステムに搭載しているGOJO SMARTLINKをAmazon Dashにつなぐと発表した。現在Dashに対応している他の端末(スマートなペット用ボウルや洗濯機)と違って、非接触の手の消毒機器は個人の家にあるものではない。法人のカスタマーベースにも対応することで、Amazonはオフィス備品を供給する企業とも競うことができるようになる。

AmazonのDash Replenishmentプログラムは、ユーザーの代わりに補充を注文していくれるスマート機器専用ではない。Amazonは、例えばペーパータオルやおむつやガム(!)といった日用品の在庫管理機能と連動する「Dash」ボタンをお手頃価格で販売している。ボタンを押すと、Amazonに発注することができる。

(私もこれをいくつか買ってみたが、まだこれが天才的な発明なのか、恐れるべきものなのかは分からない。ボタンの1つは故障なのか、自意識が芽生えたのか、押してもいないのに商品を注文するようになった。怒った方が良いのだろうけど、結局発注したゴミ袋はいずれ使うのだ。)

AmazonはDash対応端末は今後も増やしていくとしたが、年内に市場で手に入れられる端末の数についてはコメントしなかった。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter