先週のUS注目記事 ― NSAがルーターにバグを注入する写真が流出

NSAがルーターにバグを注入

Photos Of NSA’s Bug-Injecting Workshop Show The Banality Of Surveillance
[NSAのバグ注入作業場の写真が、スパイ行為の日常化を示している」

上の写真は、NSA(米国国家安全保障局)のTAO(Tailored Access Operation)と呼ばれる特殊アクセス部門が、ルーター等の通信機器に傍受、追跡などの仕組みを埋め込んでいるところだ。表題には「左:捕捉した機器の梱包を注意深く開く。右:ロードステーションでビーコンを埋め込む」とある。ソフトウェアに改変を加えた後に箱に戻す。仕込んだソフトウェアはNSAのインフラを「コールバック」し、さらに深い侵入を可能にする。

上記の写真を含め、最近数々の機密情報が公開されているのは、ジャーナリストのグレン・グリーンウォルドの最新著作 “No Place To Hide”[邦訳『暴露―スノーデンが私に託したファイル―』(新潮社)]の出版に合わせたものと思われる。スノーデン関連の文書は次々と小出しにされているが、〈写真〉の暴露は珍しい。

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NSA、輸出ルーターに傍受機能を埋め込んだ疑い[日本語]

The NSA, Cisco, And The Issue Of Interdiction
[NSAとCiscoと禁止問題]
上の画像に写っている機器はCisco製と思われ、記事ではCiscoのCEO John ChambersがNSAに対する怒りを露にしている。

Tech Firms Receive Perfect Scores In EFF Ranking Concerning Data Protection From The Government
[IT企業9社、政府からのユーザーデータ保護に関するEFFの評価で満点を獲得]

Google Glassでキーボード!

Glassと言えば「OK、Google」の音声コマンドで有名だが、なんと、キーボードによる文字入力も可能だ。Minuum Softwareは、わずかなキーで効率よくタイプするためのソフトウェアを開発しており、ユーザーは頭を傾けて文字を選び、メガネのつるにタッチして決定する。

Minuumは、スマートウォッチ用にもキーボードソフトウェアを提供している。

Google Glass Gets A Keyboard Thanks To Minuum’s Minimal Tap-And-Turn Typing
[Minuumの「タップ・アンド・ターン」タイピングのおかげで、Google Glassはキーボードを得た]

そろそろiPhoneの季節がやってくる

現時点で一番面白そうな、iPhone 6モックアップのリーク画像がこれ。サイズは長く幅広くなり、画素は1704×960と噂されている(iPhone 5/5c/5sは1136×640)。

ここ数年(ジョブズ死去以来)iPhoneのリーク情報が早く、多く、正確になってきているが、写真の元となった情報は、Appleのサプライチェーンに詳しいケース製造会社から入手されたと言われている。

写真やビデオだけでもご覧あれ。

【関連記事】
iPhone 6には間に合わないだろうが、最近Appleは、iPhoneの縁取り部分にディスプレイを付けて仮想ボタンを表示する特許を申請した。カメラのシャッターや音量調節ボタンをソフト化することが可能になる。

また、中国で急成長中のAndroidフォンメーカー、XiaomiはiPad miniと競合するミニタブレットを発売した。

そして、iPhoneとAndroid、さらにはWindows Phoneにも遅れをとってしまったBlackberryは、驚異的高解像度画面とフルキーボードを塔載した機種を開発中であることを認めた。解像度は1440×1440、453dpiと、Retinaを大きく上回る。同社はつい最近フルスクリーン型の低価格機を出しているが、Blackberryの看板であるフルキーボードも捨てていなかったようだ。

2008年TechCrunch 50のファイナリストが上場


2008年に行われたTechCrunch 50(TC Disruptの前身)でファイナリストに勝ち残ったTrueCarがIPOを果たし、7000万ドルを調達した。TrueCarは新車および中古車の価格をリアルタイムで比較できるサービス。

TrueCarは、TechCrunchイベントの壇上に立ち、その後IPOを果たした初めてのスタートアップだ。しかし、この回のプレーヤーたちについてはいくつか言うべきことがある。まず、TrueCarは最優秀賞を取れなかった。勝ったのはYammerで、後に12億ドルでMicrosoftに買われた。そして、TrueCarと共にこの年勝てなかった会社には、Dropbox、FitBit、およびSwypeもいる。

ニワトリにVR!?


最後にバカバカしい写真を1枚。

Facebookに買収されて話題を呼んでいるバーチャルリアリティー用ゴーグルのOculus Riftを、ニワトリに着用させるという突飛な実験。ケージの中に居ながらにして放し飼いの気分を味わうことができる、となるのかどうか。ただしこれはSecond Livestockという社会実験プロジェクトの一環で、実用化を目指すものではない。動物愛護団体から何か言われるのではないかと、余計な心配をしてしまう。

An Oculus Rift For Chickens Gives Animals The Freedom To Roam Without The Roaming
[ニワトリ用Oculus Riftは、動物たちに歩き回ることなく歩き回る自由を与える]


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。