先週金曜日、Yik Yakの共同ファウンダーTyler DrollとBrooks Buffingtonは、人気を博したソーシャルネットワークを今週閉鎖するとお別れの投稿で発表した。このアプリでは、特定の地域内でユーザー同士が匿名でチャットできるもので、大学生を中心に使われていた。
SECの提出書類 によると、Squareは100万ドルでYik Yakの数名の従業員と同社のいくつかの知的財産における通常実施権を買収するということだ。VCやユーザーから多くの資金と支持を集めたスタートアップとしては残念な結末だろう。
Crunchbaseの数字によるとYik Yakは2013年の創業以来、7340万ドルを調達している。最も好調だった2014年には、 評価額は4億ドル近くまでなった。
Yik Yakは匿名ユーザー同士のチャットサービスだが、Yik Yakもそうしたサービスで想定される課題に直面していた。ネットいじめが横行し、使用を禁止する学校もあった。そして、多額の資本や業界アドバイスを持ってしても、アプリの人気を維持することはできなかった。
また、2015年、Yik Yakはユーザー同士は匿名だが、捜査許可を持つ警察や他の規制当局には情報を開示していることを認めた。2016年にはコンピューターサイエンティストでKeith Ross教授が率いるニューヨーク大学のセキュリティ研究者らは、別の方法でユーザーの個人情報をハックする方法を見つけている。同時期に、同社のCTOが会社を去った。
その間にも、ネットいじめと不適切なコンテンツの横行により、アプリのユーザー体験は悪化していった。2016年末のダウンロード数は2015年同時期の76%減にまで落ち込んだことをTechCrunchでも伝えている。Yik Yakはほとんどの社員をレイオフすることとなった。
共同ファウンダーらは今回の投稿で、今はもう勢いをなくしたスタートアップで達成できたことにも言及した。Yik Yakは、終わりを迎えた匿名チャットアプリの1つに過ぎない。2015年、Secretもサービスを終了している。しかし、ユーザーに喪失感はないかもしれない。
匿名、一部匿名、短期間で投稿が消えるタイプのチャットアプリは他にもいくつかある。Yik Yakの競合でまだ運営を続けているサービスは、匿名チャットと投稿をシェアできるWhisper、ユーザー名だけで利用できる Kik、匿名の職場用チャットアプリBlindなどがある。Uberの社員も同社の状態を共有するのBlindを使用している。他には、「批評しないアクティブリスナー」とコミュニケーションが取れる7 Cupsなどがある。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)