営業チームがアポイントのスケジューリングを行うための高度なSaaSプラットフォームChili Piperが、Tiger GlobalがリードするシリーズBで3300万ドル(約35億9000万円)を調達した。これまでの投資家であるBase10 PartnersとGradient Ventures(GoogleのAI専門のVC)も参加している。これで同社の総調達額は5400万ドル(約58億8000万円)になる。今回得られた資金は製品開発の加速に使われる。この前の1800万ドル(約19億6000万円)のシリーズAは、9カ月前にBase10とGoogleのGradient Venturesがリードした。
競合するCalendlyは2年半前に創業し、最近30億ドル(約3264億5000万円)の評価額を達成した。
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Chili Piperは2016年にローンチした。同社のB2B営業チームのためのソフトウェアは、リード(新規見込み客)にミーティングに来てもらう。営業チームはこのソフトウェアを使ってデモを予約したり、インバウンドのコンバージョンレートを上げたり、手作業によるリードルーティングを避けたり、ミーティング関連の重要なプロセスを合理化したりできる。現在、IntuitやTwilio、Forrester、Spotify、GongなどがChili Piperを使っている。
Chili Piperには、企業がスケジュールや日程配分をするためのさまざまなツールがあるが、メインのポイントはそれをインバウンドの営業開発部門が利用するところにある。インバウンドの営業リードを評価判断するのは彼らだ。それは、顧客がウェブサイトを訪ねて営業に折り返しの連絡を求めた場合の、連絡のスケジューリングで特に便利だ。
Chili PiperのCEOで共同創業者のNicolas Vandenberghe(ニコラス・ヴァンデンベルグ)氏は「最初は家を売って会社を作り、自分たちの手で大きくしようと決めました。だから、2019年までは自己資金オンリーです。Tigerが下したその年末の評価額は、私達の予測とほぼ合致したので、これならもっとはやく加速できると判断して、投資の打診に応じました」と述べている。
CPOで共同創業者のAlina Vandenberghe(アリーナ・ヴァンデンベルグ)氏は「とてもたくさんの企業がミーティングのスケジューリングやカレンダーの最適化にChili PiperのInstant Bookerを使っていることを誇りに思います」という。
夫婦で立ち上げた同社は当初から完全にリモートで、現在は93名の従業員が21カ国81都市にいる。パンデミックのずっと前からだ。
Tiger GlobalのパートナーであるJohn Curtius(ジョン・クルティウス)氏は「ニコラスとアリーナに会ったときは、彼らのプロダクトのビジョンと、顧客の幸福へのフォーカスに感激した」と述べている。
Base10 PartnersのマネージングパートナーであるTJ Nahigian(T・J・ナヒジアン)氏は、次のように付け加えた。「私達が最初にChili Piperに投資したのは、顧客がインバウンドリードとの商談にもっと活気を持たせる方法を求めていることを知っていたからです。2020年1年間の進歩は驚異的です。企業の多くがリモート化してから、同社にとって2020年は大きな飛躍の年でした」。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Chili Piper、資金調達、営業
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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)