大手VCのBenchmarkがゼネラルパートナーに29歳のマイルズ・グリムショー氏を登用

著名なベンチャーキャピタル企業であるBenchmark(ベンチマーク)は、5人目のゼネラルパートナーとして29歳のMiles Grimshaw(マイルズ・グリムショー)氏が就任したことを発表した。Yale(イェール大学)出身の同氏は、Thrive Capitalにやはり5人目のパートナーとして2013年に入社し、第4、第5となるファンド(Forbes記事)設立に従事した。

グリムショー氏はニューヨーク拠点のThriveのゼネラルパートナーとしてLattice、Mapbox、Benchling、Airtableなど現在活躍中のスタートアップへの出資に関わり取締役を務めるなか、Benchmarkの同僚投資家たちと知り合った。

同氏がThrive代表として、研究者のバイオ技術研究を管理するソフトウェアを開発するBenchlingの取締役に就任した際には、2014(未訳記事)年にゼネラルパートナーとしてBenchmarkに入社した元起業家で経営者のEric Vishria(エリック・ヴィシャリア)氏と取締役会で一緒だった。

グリムショー氏がThriveを代表して、クラウドコラボレーションソフトウェア企業のAirtableで取締を務めたときの同僚であるPeter Fenton(ピーター・フェントン)氏は、著名なVCのBill Gurley(ビル・ガーリー)氏が現役を退いた2020年に、Benchmarkで最古参のゼネラルパートナーになった。フェントン氏は2006年にAccelから引き抜かれた(The Mercury News記事)。

そしてグリムショー氏は、2017年にGreylockからBenchmarkへ引き抜かれた(未訳記事)Sarah Tavel(サラ・テーヴル)とも、取締役をともに務めた。その会社、Supergreat(スーパーグレイト)はニューヨーク拠点の設立2年になるサイトで、美容愛好家を集めてレビュアーに、やがては購入者にするコミュニティを運営している。

SupergreatはBenchmarkの直近の投資先の1つだ。2020年12月始めにBenchmarkは、同スタートアップの650万ドル(約6億8000万円)のシリーズAラウンドをリードしたと発表した。

グリムショー氏就任前にBenchmarkで最も新しいゼネラルパートナーだったのはChetan Putagunta(チェタン・プッタグンタ)氏で、同氏は7年以上勤めたNew Enterprise Associatesから2018年に入社(Bill Gurley氏ブログ)した。

Benchmarkは継続に関して他社を抜きん出ており、ゼネラルパートナーの多くがスタートアップとの関わりを出資後長い時間が過ぎてからも続けている。

Benchmarkの共同ファウンダーであるBruce Dunlevie(ブルース・ダンレヴィー)氏は、WeWorkの取締役会に2012年に参加した。現在、同氏は同じくWeWorkの出資者であるSoftBankを契約違反および新任義務違反で訴える裁判に加わっている。SoftBankは2019年にWeWorkがIPO申請を取り下げた後、初期株主に対する公開買い付けの提示を中止した。

報道によると、Matt Cohler(マット・コーラー)氏(Facebookの元幹部でBenchmarkに10年間勤めた後2018にゼネラルパートナーを辞めた)も、この夏BenchmarkがライブストリーミングeコマースプラットフォームのPopshop LiveのシリーズA出資者の席を確保する手助けをした。The Informationによると、コーラー氏はスタートアップの取締役に就任することに同意して契約締結を後押ししていた。

ここ数年の間に辞任したコーラー氏とガーリー氏以外に、2007年に入社したMitch Lasky(ミッチ・ラスキー)氏も2018年に中核チームを離れている。

2020年夏にBenchmarkは、5人目のパートナーを登用する計画を明らかにし、その人物が当面最後のメンバーになると語った。フェントン氏は9月に、本誌のTechCrunch Disruptイベントで登壇し、Benchmarkは「スケーリングできない。パートナーが6人以上になると会社はうまく回らない」と話した。

フェントン氏はBenchmarkが自社チームをどのように見ているかについて、時間をかけて話した。私たちはWeWorkの契約についても話を聞いた。詳細を知りたい人は下に貼ったインタビューをご覧いただきたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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