とても大規模なサーバサイトの構築展開のために最適化されているLinuxディストリビューションCoreOSが、Kleiner Perkins Caufield & Byers率いるシリーズAのラウンドにより800万ドルを調達したことを発表した。参加したそのほかの投資家は、Sequoia CapitalとFuel Capitalで、これは前回Andreessen HorowitzとSequoia Capitalが行った投資に次ぐ投資ラウンドだ。
同社は今日から、初の有料アカウントの提供を開始する。CoreOS本体の提供は、これまでと同じくオープンソースで無料だが、有料アカウントには様々な周辺的サービスがつく。有料アカウントはCoreOS Managed Linuxと呼ばれ、その名のとおりOS周辺の重要な管理業務を同社がユーザ企業に代わって代行する。
CoreOSのファウンダでCEOのAlex Polviは、次のように述べる: “今日はわが社にとって重要な日だ。シリコンバレーの主要なベンチャーキャピタル企業からの投資を発表しただけでなく、Managed Linuxの提供にもやっとこぎつけた。今企業は、CoreOSのことを自社のOSチームの延長と見なし始めており、Linuxを使っている企業にとってCoreOSは、最後の、これ以上のものがない、マイグレーションになっている”。
この“管理サービスつきLinux”の料金は、サーバ10台までが月額100ドルだ。必要なパッチ当てやアップデートなどはすべてCoreOSがやってくれるし、そのほかのサービスもある。さらに大規模なサーバ展開向けのプレミアムサービスでは、電話やチャットやメールによるサービス、および同社のCoreUpdateサービスによる、ファイヤーウォールの背後のローリングアップデート(稼働時アップデート)も行われる。なお、サーバ10台までの格安プランの次は、50台までのCoreOSサーバが対象で、基本プランが月額2100ドル、プレミアムプランが6600ドルとなる。
CoreOSには今、成長の勢いがついている。たとえばGoogleは同社のCompute EngineプラットホームでCoreOSをサポートするようになったし、またRackspaceやAmazon向けのイメージもある。
同社は、このところ人気絶大なDockerプラットホームをサポートして、同OSの中核的機能である分散アプリケーションを動かしている。これまでのLinuxディストリビューションと違ってCoreOSにパッケージマネージャがないのも、アプリケーションはすべてDockerのコンテナ内で動かすことになるからだ。Docker自身が今、投資家たちから見てかなりホットなアイテムだから、Dockerのエコシステムの一員として活躍するCoreOSのような企業も、投資家にとっては目が離せないのだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))