スマホアプリで撮影した動画や写真を実家のテレビに直接送信できる「まごチャンネル」。同サービスを提供しているチカクは4月13日、野村ホールディングスのCVCと既存株主であるインキュベイトファンドを引受先とした第三者割当増資により、1.2億円を調達したことを明らかにした。
チカクは2017年12月にインキュベイトファンドから1.5億円、2016年12月には500 Startups Japanおよび個人投資家から総額1億円を調達するなどしていて、累計の調達額は4.1億円となる。
過去の記事でも紹介してきたように、まごチャンネルはインターネットやスマホの利用が得意ではないシニア世代でも使いやすいように設計されたIoTサービス。離れて暮らす孫の動画や写真を、自宅のテレビを通じて楽しむことができる。
操作に必要なのはテレビのリモコンだけ。家族がスマホから専用アプリから撮影した動画と写真が自動配信される。データをアップロードすると祖父母宅のデバイスが光り、彼ら彼女らが視聴すればアプリに通知が届く仕様で、お互いの距離が近く感じられる点が特徴だ。
チカクではWebサイトや通販サイト経由でプロダクトを販売するほか、他社との連携も強化。今回の調達先である野村ホールディングスとは、同社のアクセラレータープログラム「VOYAGER」を通じてテストマーケティングを行ってきた。
具体的には野村証券の支店も巻き込み、営業員がシニア顧客を対象にまごチャンネルをプレゼント。一緒に動画や写真を見て関係性を深めた事例など、金融商品の提案以外で関係性を育むきっかけにもなっている。
チカクでは今回の資金調達を受け「引き続きシニア世代の生活を豊かにするサービスの提供を行って参ります」としている。