安全ゾーンと安全でないゾーンのあいだに‘お友達ゾーン’を設けるロボット安全技術

言うまでもなく、ロボットや大型機械を使う仕事には、つねにかなりの危険性が伴う。正しい使用技術の徹底教育や、労働者に配慮した倫理性の高い企業は、どこにでもあるとは限らない(たとえばBloomberg Businessweekに、こんな優れた記事がある)。いわゆる‘スマートな’ロボットも、この点は同じだ。そこでドイツのFraunhofer研究所は、工場などで人とロボットがコラボレーションする場合の、直感的なモデルを提案する。

ロボットを使っている現場には、基本的に二つのゾーンがある。安全なゾーンと、安全でないゾーンだ。ロボットは動きが速くて力も強いから、そのリーチ内は基本的に安全でない。ここから先はリーチではない、と指定されたゾーンは、公式に安全だ。しかし安全ゾーンに入ったら、ロボットを操作できないことが多い。

人間とロボットが頻繁に関わりあう仕事…部品を検査する、物を渡す、そばを通る、などなど…では、ロボットと仲良く楽しく仕事できるための第三のゾーンがあった方が良い。Fraunhoferの人たちは、それをKooperation Zonen(協力ゾーン)と呼んでいる。

彼らのモデルは、カメラを使ってロボットのある場所の人間の位置を調べる。人間がグリーンのゾーンにいたら、ロボットは全速で仕事をしてベストの結果を出す。人間がもっとロボットに近い協力ゾーンに入ったら、ロボットは停止をせずに仕事を続けるが、それをゆっくりやったり、人間のいる側ではアームを指定位置まで下げたりする。

人間がさらに近づいてレッドゾーンに入ったら、ロボットは完全に停止する。絶対にロボットが動いてはいけない、そんな至近の距離に人間は、ロボットのシャットダウンや、内部を調べるときに、入ることがありえる。

この安全技術の研究開発のトップMathias Putzは曰く: “すでに研究開発段階でのテストは好成績で終了しているから、今年は業界の組合などに働きかけて、実地試験をやりたい”。

今は多くの産業でロボットが活躍しているが、その運転やメンテナンスはもっぱら人間の仕事だ。人間とロボットの健全な対話的関係を築くこのような技術は、すごくいいな、とぼくは思う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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