家庭内の消費電力量をいつでもスマホで確認できるIoT機器「Nature Remo E lite」が登場、関連APIも公開

Natureは4月28日、自宅の電源コンセントに装着するだけで家庭内の電力量をリアルタイムで計測できるIoT機器「Nature Remo E lite」(ネイチャー・リモ・イー・ライト)を発売した。価格は1万6280円だが、5月6日は外出自粛応援キャンペーンとして1万4800円で発売する。

今回のNature Remo E liteは、2019年12月に発売された「Nature Remo E」から太陽光と蓄電池の電力量を計測できる機能をそぎ落とし、スマートメーターとの連携に特化した廉価版モデルにあたる。

Nature Remo E liteは、電力自由化に前後して取り替えが進んでいるスマートメーターと呼ばれる電力計と通信することで家庭内の電力量をリアルタイムに把握できるプロダクト。本製品を宅内のWi-Fiネットワークに接続することで、スマートフォンアプリの「Nature Remoアプリ」から宅内はもちろん屋外からでも家庭内の電力消費量をモニタリング可能となる。

スマートメーターにはA、Bの2種類の通信網が備わっており、Aルートは東京電力パワーグリッドなどの送電会社、Bルートは建物内に設置された機器と通信する。もちろんNature Remo E liteは、後者のBルートを使っている。

なお、Bルート通信を利用するには送電会社との無料の契約が必要で、首都圏では東京電力パワーグリッドの専用ページ、関西圏では関西電力送配電の専用ページにアクセスして申し込めばいい。1週間ほどで利用に必要なIDやパスワードが郵送されてくる。ENEOSでんきや東京ガスの電気、ニチガスの電気などのいわゆる新電力会社と契約している場合ももちろんBルートを利用可能だ。

ちなみにCルートという通信網もあるが、これはAルートを通じて送電会社がスマートメーターから取得したデータを東京電力エナジーパートナーやENEOSでんきなどの電力小売第三者に提供する通信網だ。

本製品を同社のスマートリモコンである「Nature Remo」シリーズ(価格6480円〜)と併用すれば、同じNature Remoアプリ上で宅内の家電と電力量を一元管理機能だ。Nature Remoは多方面に拡散する赤外線センサーを内蔵しており、見通しのいい室内に置いておけば、エアコンやテレビ、シーリングライトのオン/オフ、音声や温度の調整などを赤外線で360度制御できる。

さらに同社では本製品の発売に合わせ、Nature Remo Eシリーズが取得した電力量の積算値を参照できるAPIも公開する。ほかのアプリがこのAPIを利用することで、アプリ内で電力量データを利用したさまざな機能やサービスを構築できるようになる。

日本では現在全国的に外出自粛要請が出ており、どの家庭でも普段よりも自宅にいる時間が増えているはずだ。Nature Remo E liteを導入して、家庭の電力量をリアルタイムに把握して省エネ化を進めるというのも、この時期の有意義な過ごし方になるのではないか。

Nature Remo E liteの製品概要は以下のとおり。

  • 価格:1万6280円
  • 重さ:約75g
  • 対応機器:スマートメーター
  • ハードウェア規格(無線通信規格):Bルート(Wi-SUN)、Bluetooth Low Energy、IEEE802.11b/g/n(2.4GHz)
  • 電源:AC100V 50/60Hz
  • 対応OS:iOS 12.0以降、Android 6.0以降
  • 素材:プラスチックなど

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TechCrunch Japan

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