吹け、汝、冬の風よ、強風で漁のできぬ人の子はさらに過酷なり。極寒の地では魚がその場で凍ってしまい、帰路では溶けて魚肉が崩れ栄養価を失う。でも、そんなところでどうしても魚を獲りたかったらどうしたらいいか? 答はRobofisherだ。
このサービスは、中欧の凍結しない湖に設置してある魚釣器具を時間貸しする。中欧のライブビデオサービスはどれもそうだが、人間ユーザは、ロボットが生き物と対話するところをライブで見て、擬似的なスリルを味わい、それに対してお金を払う。このRobofisherでは、ロボットが釣り糸を垂れ、魚を捕獲し、その小さな魚を後日のために湖に戻す。すべては画面上でライブで起き、抵抗する魚が釣り糸を引くスリルを楽しむ(上のビデオではユーザは、湖から300マイル離れた場所の家の中でインターネットにアクセスしている)。
ルーマニアのAlexei Popusoiが作ったこのサービスは、障害者には20%割引、そして釣り竿とリールを10分間10ドルで使わせる。少々お高いようだが、半分以上のユーザが10分以内に1匹釣り上げるそうだ。ビールと自慢話パーティーは含まれていない。
まじめなサービスのようでいて、実際には笑えてしまうところが、おもしろい。自分の家のパソコンから、遠くの湖で釣りができる、というアイデアも巧妙だ。ちょっと、頭がおかしくなりそうだけど。でも、水と魚を見るだけのために、10分間10ドル払う人が、どれぐらいいるだろうか。ま、人の好みは人さまざまだけどね。