広告主のボイコットが拡大する中、フェイスブックに米上院議員グループが白人至上主義対策で圧力

Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏に送られた新しい書簡の中で、3人の米民主党上院議員は、Facebook(フェイスブック)の最高経営責任者に対して、同社が白人至上主義を助長し、Boogaloo(ブーガルー)グループに代表される暴力的過激主義者の同プラットフォームでの結社を容認している現状(Tech Transparency Project記事)について説明を求めた。

長年の懸案だった人種差別による不平等の全国規模の監視を引き合いに出し、ハワイ州選出民主党Mazie Hirono(メイジー・ヒロノ)氏、バージニア州選出民主党Mark Warner(マーク・ウォーナー)氏、 ニュージャージー州選出の民主党Bob Menendez(ボブ・メネンデス)氏は、フェイスブックが自ら定めたポリシーと実績との乖離を問題視する取り組みの一環として、ザッカーバーグ氏に書簡を送付した。

「合衆国は、長年の懸案となっていたこの社会に蔓延する組織的人種差別の調査を開始しようとしています。あらゆる人種、年代、経歴の米国人が勇敢にも街頭に立ち、すべての人の平等を要求しています」と議員たちは書いている。

「フェイスブックはこの運動に賛同の意を表明したものの、そのプラットフォームでのヘイトの拡散を止められずにいることで、人種間の平等を約束したフェイスブックの宣言と、同社の活動と業務上の関心との間にある大きな溝が露わになりました」。

この書簡は、複数の質問への回答を要求している。一部は、フェイスブックに現在のルールの確実な施行を重ねて約束するよう求める比較的表面的なものだ。しかし、中には大変に興味深いものが2、3あった。1つは、同社プラットフォームでの白人至上主義拡散対策の担当者に明示的に任命されているフェイスブック社員の名前を示せというもの、そしてグローバル公共ポリシー担当副社長でありフェイスブックの保守派の代弁者として特に名高いJoel Kaplan(ジョエル・カプラン)氏(未訳記事)の、過激主義コンテンツへの同社の対応を決定する上での役割の詳細な説明を求めるものだ。

また3人の上院議員は、保守派の政治コメンテーターであるTucker Carlson(タッカー・カールソン)氏が共同創設者であり白人至上主義者たちとつながりのある右翼系ニュースサイトのThe Daily Caller(ザ・デイリー・コーラー)を、フェイスブックのファクトチェック・プログラムのパートナーに加えるか否かの難しい決定(The Daily Beast記事)に対するカプラン氏の影響についても問いただしている。人種間の平等を訴える人権団体のColor of Cange(カラー・オブ・チェンジ)は、フェイスブックに送った最も新しい要望書でも、カプラン氏を名指しして解雇を要求している(Color of Cange投稿)。「変化はトップから始まります。ジョエル・カプラン氏は追放すべきです」と要望書の著者たちは、ザッカーバーグ氏宛の書簡に記した。

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上院議員たちの最後の質問には、ユーザーの投稿内容に対してプラットフォームは法的責任を負わないことを保証した通信品位法第230条の見え隠れする危機に関する問題も含まれていた。2020念6月にDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領は、インターネット事業を可能にし、私たちが慣れ親しんでいる現代の社会的インターネットの基盤ともなっているその強力な法律の盾に自ら攻撃を加えた(未訳記事)。

上院議員の書簡は、#StopHateforProfit(営利目的のヘイトを阻止しよう)キャンペーンを機にそのプラットフォームのポリシーを綿密に審査しようという新しい波にフェイスブックが直面している(未訳記事)この時期に届けられた。キャンペーンはAnti-Defamation League(名誉毀損防止同盟)、Color of Change(カラー・オブ・チェンジ)、NAACP(全米黒人地位向上協会)といった公民権擁護団体によって立ち上げられた。フェイスブックの広告出稿のボイコットはCoca-Cola(コカ・コーラ)、Best Buy(ベストバイ)、Ford(フォード)、Verizon(ベライゾン)など最大手ブランドが名を連ねる驚くべき規模に膨れ上がっている。さらにAdidas(アディダス)、Ben & Jerry’s(ベン&ジェリーズ)、Reebok(リーボック)、REI(アールイーアイ)、Patagonia(パタゴニア)、Vans(ヴァンズ)などのブランドも追従している。

あり得ないような異種企業の集まりであり、フェイスブックへの広告費を一時停止した動機もまた異種混合といった感じだが、この取り組みの方針と要求は明確だ(Stop Hate For Profit記事)。ウェブページには、白人至上主義に立脚するプライベートなグループと暴力的な陰謀論の排除、フェイスブックのおすすめエンジンによるヘイトグループや陰謀論グループの推薦の停止、そして「最高」が付くレベルの企業幹部に公民権の専門家を加えること、という要望が示されている。

画像クレジット: Aurora Samperio/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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