広告効果測定のiSpotが同業のAce Metrixを買収して広告の感情効果を重視

ISpot.tvが今日(米国時間1/14)、Ace Metrixを買収したことを発表した。テレビやビデオの、広告効果の測定を行う二社が、これで合体する。

ISpotの創業者でCEOのSean Muller氏によると、両社にはお互いを補完するソリューションがある。氏は曰く、「単純に言うと、企業が広告を買う理由は二つしかない。ひとつは事業の成果を伝えることであり、もうひとつはブランドの知名度と好感度とインパクトを上げるためだ」。

氏によると、これまでのiSpotは最初の部分で強く、テレビとストリーミングの両方で広告のリーチと会話率を測定してきた。一方Ace Metrixは、広告が消費者の感情に与える効果を測定する。そこで、両社が合体すれば「一つのプラットホームで完全なソリューションを提供できる」。

Muller氏によると、マーケターたちは、控えめに言っても、目まぐるしく変化するニュースの情況に対応しようと苦労しているから、広告が与えるブランドのインパクトを測定することがこれまでになく重要になっている。

氏は曰く、「今の企業は政治をはじめ、ありとあらゆることに何かを言うことを強制されている。しかも、そんなメッセージがどのように受け止められているかを理解することが決定的に重要だ。クリエイティブの作品に投資するときには、メッセージの照準がぴったり合っていることと、狙ったとおりの感情を喚起することがとりわけ重要だ」。

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Crunchbaseによると、Ace MetrixはHummer Winblad Venture PartnersやWPP、Palomar Ventures、Leapfrog Venturesなどから、これまでに2500万ドルを調達している。

買収の財務的条件は公表されていないが、iSpotによると、Aceの45名の社員は同社に入り、総勢で240名の社員数になる。AceのCEO Peter Daboll氏は、iSpotのチーフ・ストラテジー・オフィサーになる。Aceのロサンゼルスのオフィスは、そのまま残る。iSpotの本社はワシントン州ベルビューにある。

Muller氏によると、AceのSaaSの年商は「数千万ドルの上半分の方(5千万ドル以上)であり、キャッシュフローは黒字」だ。両社の顧客を合わせると、500社以上になる。

Muller氏曰く、「両社の統合はさっさとやりたい。すでにその作業を始めている。われわれは、ワン・カンパニーでワン・ビジョンの会社になり、AceのプロダクトはiSpotのプロダクトの一環になる。ただし、それらのプロダクトからAceの名前は外さない」。

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(未訳、有料記事)

画像クレジット: iSpot.tv

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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