Galaxy Foldはディスプレイの不具合により正式出荷が延期されるという今朝の報道をSamsung(サムスン)は先ほど確認した。TechCrunchに届いた同社の声明によれば、4月26日の今週金曜日に予定されていた出荷はキャンセルされるという。
今回の声明でも新たな出荷予定日などの詳細は不明だ。同社でも事態の解明に務めている最中で、いつ出荷が開始できるかわからないというのが正直なところなのだろう。初期サンプルのリリースと同時に折り畳み画面に問題が起きたという複数のレビューが報じられていた。不具合は一部のユニットに限られており、例えば私が現在使っているFoldは正常に作動している。しかしもともと数が少なかった初期ロットで数例の故障が報告されるというのは重大な懸念を招くものだ。
サムスンは声明で「新た出荷時期は数週間のうちに発表される」と述べている。声明のトーンがやや防御的なのは同社の置かれた状況を考えればやむを得ない。ともあれ同社は「一部ユニットに欠陥があった」ことは認め、次のように述べている。
報じられた不具合に関する当社の調査でこれまで判明したところでは、ディスプレイの不具合は折り畳みヒンジの上下の露出部分に関連している可能性が認められた。また一例ではデバイス内に入り込んだ物質がディスプレイのパフォーマンスに影響していた。
スマートフォンの未来を示すはずの折り畳み方式のデバイスが出だしでつまずくのはサムスンだけでなく業界全体にとって痛い。しかし同社はこれまでも広報上の惨事をなんとかくぐり抜けてきた。Galaxy Note 7のバッテリー発火事故は収益にほとんど悪影響を及ぼさなかった。これは当時、同社の半導体部品事業が堅調だったためだ。
今回は一般への出荷開始前に不具合を発見できたのは不幸中の幸いだろう。今のところ発見された欠陥がどれほどの範囲に影響を与えるものなのかは不明だ。正式出荷以前のプレプロダクションモデルに品質上の問題が頻繁に発見されることもよく知られている。しかし、声明の字句は慎重ながら、Galaxy Foldの画面問題は、当初同社が主張していたような「誤ってプロテクターレイヤーを剥がせばディスプレイは正常に作動しなくなる」というだけではなかったことを認めている。
TechCrunchでは今年始めの発表以来、サムスンがGalaxy Foldを予定どおりのスケジュールで出荷できるかどうか懸念を抱いていた。同社はCES 2011以降、折り畳みディスプレイのテクノロジーをことあるごとに紹介していた。しかし今年のMWCカンファレンスでのFoldの発表に実機が登場しなかったことことで、4月26日というアグレッシブな出荷予定が守れるのかどうかウォッチャーの間に懸念を生じさせていた。
サムスンの声明の重要な部分は以下のとおり。
報じられた不具合に関する当社の調査でこれまで判明したところでは、ディスプレイの不具合は折り畳みヒンジの上下の露出部分に関連している可能性が認められた。また一例ではデバイス内に入り込んだ物質がディスプレイのパフォーマンスに影響していた。
当社ではディスプレイの保護機能をさらに強化する措置を取ることとした。またユーザーが誤ってプロテクターレイヤーを取り去り作動に重大な影響を与えることがないよう、折り畳みディスプレイの使用およびメンテナンス方法についての周知方法を改善する。【略】
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)