今日(米国時間12/15)の午前、New York Timesに厳しい現実が載った。米国の諜報機関は、膨大な努力を続けているにもかかわらず、エドワード・スノーデンが何を持ち出したか殆どわかっていない。
スノーデンが何を持って逃げたのかがわからないため、政府は手探りで行動する他はなく、次に何が出てくるか心配している。そしてそれは何ででもあり得る。電話メタデータからPRISM、日常的暗号解読、侵入的XKeyscoreシステム、そしてMUSCULARにいたるまで、スノーデンの暴露は深淵かつ広範にわたる。
スノーデンが働いていた施設は、WikiLeaksの事件を受け政府情報の保護を強化するための更新がなされる前だった。
スノーデンが何を持ち去り何を持ち去らなかったかを政府が認識できないことから、NSA内部は分裂を起こしている。果たしてスノーデンを恩赦で買収すべきなのか? それは、スノーデンにまだ蓄えている文書があるかどうかによる。
As quoted by CBS News, current NSA boss General Keith Alexander views giving Snowden amnesty in exchange for concessions similar to hostage taking:
CBSニュースによると、現在のNSA責任者、キース・アレクサンダー大将は、譲歩と引き換えにスノーデンに恩赦を与えることを、人質事件になぞらえた。。
これは50人の人質を抱えた誘拐犯が10人射った後、「全面恩赦すれば、残りの40人を解放する」と言っているようなものだ。あなたならどうする。
同じCBSニュースの記事で、スノーデン事件の再発防止に務めているRick Ledgettは、情報の見返りに法的減免を与えることについて以下のように述べている。
個人的見解だが、検討する価値はある。残るデータの秘密が守られる確実な保証が必要であり、この確実性に対する私のハードルは非常に高い。本人の表明以上のものが必要だ。
Ledgettはさらに、彼の意見が組織内で「全会一致」はしていないことも指摘した。
果たしてスノーデンは、恩赦と引き換えに返還できる文書を、彼自身あるいは彼の管理下に持っているのだろうか? NY Timesが今日報じたところによると、何ともいえない。
10月にスノーデン氏は、ダウンロードした文書はすべて複数のジャーナリストに渡し、手元には何も残っていないと言った。
最近、あるNSA高官が記者団に対して、スノーデン氏はまだ公表されていない文書も入手可能だったと話した。
つまり、混迷している。もしスノーデンが嘘をついているなら、自らが解放されるチャンスを制限することになりかねない。しかし、彼がまだ文書を持っているという考えは、政府がスノーデンを積極的な脅威として追及するための方便にすぎないかもしれない。もしこれ以上の文書がなければ、この人物の重要性は大きく減少し、もし政府が引き続きこの男を激しく追求したいのだとすれば、彼らにとって面白くない。
政府と同様本誌も、引き続きスノーデンが持ち出した物について、Glenn Greenwald、Washington Post、New York Times、Guardian、Der Spiegel等が暴露に関して報じると共に、追求を続ける。
国民のプライバシーがどこまで必要でその権利があるかを決められるほど賢い、と主張する人たちが自分の身辺を整理できていない。これは考える価値がありそうだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)